国内

毒母は子育てに悩む「女の子」 その不安に巻き込まれる娘

母も子育てに悩んでいるから…

 近頃、『凪のお暇』(2019年、TBS系)、『過保護のカホコ』(2017年、日本テレビ系)など、“毒親”や“毒母”を題材とするフィクション作品が増加している。身勝手な振る舞いで子供を傷つけたり、あるいは過度な干渉で支配したりする“毒母”は、身近な存在となっているのだ。

 実母との確執を描いた漫画『しんどい母から逃げる!!』(小学館)など、多数の著書がある漫画家の田房永子さんは、現在は長いトンネルを抜け出し、母とも平穏な関係を築いているという。過干渉で攻撃的だった母とのやりとりを振り返ってこう話す。

「特にいやだったのは、高校生の頃。希望者が集う旅行の前日、母が急に『2学期の成績が悪かったから。ペナルティーよ』と言い出し、勝手に担任に電話して、旅行を無理矢理キャンセルしてしまったこと。それと、大学入試とかぶってしまって私が出席できなかった卒業式に、なぜか母だけが出席したこと。

 こんなふうに誰に話しても理解してもらいやすい出来事は、何度も話すうちに私の中でも強く記憶に残ってしまいました」(田房さん・以下同)

 田房さんが耐え抜いた母との闘いはこれらにとどまらず、壮絶を極める。母は習い事や進学先などを相談なく勝手に決め、田房さんがいやがると、激昂して罵った。それでも田房さんは屈しない子だったので、母は脅しや泣き落としを使って自分の思い通りにした。思春期になってもブラジャーを買ってもらえず、仕方なく母のものをこっそり使っていたという。

「ブラジャーを買ってもらえないのは“毒母”あるある。生理用品を買ってもらえなくて困っていたという人もとても多いですね」

 田房さんの友達と勝手に連絡を取ってしきりに服や雑貨をプレゼントしたり、勤務先に何度も電話をかけてきたり、同棲相手と住むアパートの窓を叩かれたりしたことまであったそうだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
女性セブン
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。  きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。 きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
NEWSポストセブン
今年の1月に50歳を迎えた高橋由美子
《高橋由美子が“抱えられて大泥酔”した歌舞伎町の夜》元正統派アイドルがしなだれ「はしご酒場放浪11時間」介抱する男
NEWSポストセブン
入社辞退者が続出しているいなば食品(HPより)
「礼を尽くさないと」いなば食品の社長は入社辞退者に“謝罪行脚”、担当者が明かした「怪文書リリース」が生まれた背景
NEWSポストセブン
STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
入社辞退者が続出しているいなば食品(HPより)
いなば食品、入社辞退者が憤る内定後の『一般職採用です』告知「ボロ家」よりも許せなかったこと「待遇わからず」「想定していた働き方と全然違う」
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン
ムキムキボディを披露した藤澤五月(Xより)
《ムキムキ筋肉美に思わぬ誤算》グラビア依頼殺到のロコ・ソラーレ藤澤五月選手「すべてお断り」の決断背景
NEWSポストセブン
大谷翔平を待ち受ける試練(Getty Images)
【全文公開】大谷翔平、ハワイで計画する25億円リゾート別荘は“規格外” 不動産売買を目的とした会社「デコピン社」の役員欄には真美子さんの名前なし
女性セブン