• TOP
  • 国内
  • 目黒虐待死、母・優里被告が告白【前編】「私は無知で…」

国内

2019.11.22 06:57  女性セブン

目黒虐待死、母・優里被告が告白【前編】「私は無知で…」

結愛ちゃんの母が獄中告白(共同通信社)

 事件が日本中から注目されることになったのは、わずか5才の少女、船戸結愛(ゆあ)ちゃんが虐待死したという衝撃とともに少女が両親に宛てた「反省文」が遺されたからだろう。

《もうパパとママにいわれなくてもしっかりと じぶんからきょうよりか もっともっとあしたはできるようにするから もうおねがいゆるして ゆるしてください おねがいします もうおなじことはしません ゆるして(略)これまでどんだけあほみたいにあそんだか あそぶってあほみたい だからやめるので もうぜったいぜったいやらないからね わかったね ぜったいのぜったいおやくそく(略)あしたのあさはきょうみたいにやるんじゃなくて パパとママにみせるってきもちでやるぞ えいえいおー(後略)》

 両親に許しを請う少女の文面は、けなげで痛々しい。しかし、そのメッセージを向けられた当の母親・優里被告(27才)に話を聞くと、新たな事実も浮かびあがってくる。

 なぜ結愛ちゃんは死ななくてはならなかったのか──。拘置所の優里被告に8度面会したルポライター・杉山春氏が優里被告の肉声を届ける。(前編・全3本)

◆私は無知で、被害者ではなく加害者で…

 優里は、小さな部屋の、透明な仕切り板の向こうにグレーのスエットの上下を着て、黒髪は真ん中で分けてきれいに切りそろえられ、座っている。法廷で黒いパンツスーツで座っていた時よりも、少し幼く見える。

「私は無知で、被害者ではなく加害者で…。言い訳に聞こえたら困ります。でも、結愛のことを生かしてあげたい。そんなふうに思って、できるだけ起きたことをお話ししたいと思いました」

 頭のてっぺんに、短い髪がツンツンと立っている。逮捕後の精神状態が悪化していた頃、頭頂部の髪を無意識に抜いてしまう症状があったそうだ。その部分の髪が少し伸び始めているのかもしれない。

 それにしても、化粧気がないので、どこにでもいる、素朴で可愛らしい若いお母さんにしか見えない。そんな彼女が、なぜ社会を騒がす存在になってしまったのか。

 2018年3月、東京・目黒区の自宅アパートで5才の少女、船戸結愛ちゃんが無残な死を遂げた。直接の死因は、肺炎からの感染症である敗血症だ。だが、死亡時の体重は12.2kg。39日前に香川県から上京してきて以来、4kg以上落ちていた。体には170か所以上の新旧の傷やアザがあった。

 結愛ちゃんは、香川県時代、2度も行政から一時保護されていた。警察当局は虐待死事件として扱い、2018年3月に元夫で結愛ちゃんの元養父・船戸雄大を、6月に優里を逮捕した。雄大は保護責任者遺棄致死罪、傷害罪、大麻取締法違反で起訴され、今年10月、懲役13年で刑が確定。母親の優里も、衰弱した娘を病院に連れて行かなかったとして、保護責任者遺棄致死罪で起訴され、9月に懲役8年を下された。現在、控訴中である。

 一審判決後、私は優里に計8回面会した。毎回、透明板越しの彼女は、精一杯自分の気持ちを見つめ、事実を正確に語ろうとした。もっとも逮捕からしばらくの間は、何度も拘置所内で自死を願い、首にズボンを巻き引っ張るなど試みたこともあったという。

関連記事

トピックス