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2019.11.23 13:00  マネーポストWEB

八王子vs立川の多摩の覇権争い 「買って住みたい街」調査では八王子に軍配

八王子市の人口は約58万人にものぼる(八王子駅北口)

 住んでみたい街の理想と現実には、得てして大きな差があるものだ。憧れのあの街は果たして本当に素敵な街なのか? まったくノーマークだけど、実は住みやすい街は? 今回は「八王子」(東京都八王子市)について、ライターの金子則男氏が解説する。

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 首都圏には大宮と浦和(埼玉県)、松戸と柏(千葉県)、高崎と前橋(群馬県)など、“因縁のライバル”とでもいうべき関係の街がいくつもありますが、東京多摩地区の立川と八王子もそのひとつ。互いに「多摩の中心地はこっち」と、覇権を争ってきましたが、近年は立川がやや優勢な印象です。2012年には「そごう」が去り、百貨店が消えた八王子ですが、このまま立川に差をつけられてしまうのでしょうか?

 鉄道はJR中央線、八高線、横浜線、さらに少し離れて京王線の京王八王子駅があり、中央線と京王線の2つの経路で都心に向かうことができます。首都圏に雪が降るとテレビ中継が八王子駅前から行われるので“すごく遠いところ”と思われがちですが、京王線なら新宿までたったの370円。JRでも490円で新宿まで行けます。京王八王子は始発駅なので、座っての通勤も可能。中央線も始発列車があるので、こちらでも座って通勤することができます。

 道路状況は悩ましいところです。駅周辺には国道16号と20号(甲州街道)と、東京近郊を代表する2本の主要国道が通っていますが、どちらもなかなかの混雑ぶり。中央高速の八王子インターも駅からは微妙に距離があり、週末などは時間が掛かります。ただ、圏央道の開通により、高速道路の利便性が飛躍的に向上し、行動半径が一気に広がりました。バス路線も大変充実していますが、車があればレジャーや買い物など、楽しみは何倍も広がるので、ぜひとも車は欲しいところです。

◆「買って住みたいランキング」は2位

 ある時期までは、立川など歯牙にも掛けなかった感のある八王子ですが、駅前の賑わいで言えば、現時点では立川に軍配が上がりそうです。立川には伊勢丹と高島屋、駅直結の商業施設「グランデュオ」があり、少し歩けばIKEAやららぽーともあります。

 ただ、八王子も指をくわえて立川の発展を眺めているわけではありません。そのひとつが南口の開発です。八王子駅周辺は、北側が飲食店、オフィス、商業施設、公的施設などでにぎわう一方、南側にはほぼ何もなく、南北の賑わい方の差が強烈でしたが、10年ほど前に商業施設も入るタワマンが完成し、さらに複数の商業ビルがオープンして、南口にも活気が出てきました。

 自然が豊富なのは言うまでもありません。高尾山までは電車で10分程度ですし、中央線に30分も乗れば、本格的な登山が楽しめます。釣り、ゴルフ、バーベキューなど、遊びの選択肢は豊富。立川には劣りますが、駅周辺で一通りの買い物は済みますし、飲食店も充実しています。醤油味の八王子ラーメンは、地元っ子の自慢のひとつです。

 さらに街の人気を裏付けるのが、不動産・住宅情報サイトの「ライフルホームズ」が行った「データで見た買って住みたい街ランキング」という調査。この調査は、同サイトの検索・問合せ数から算出したものですが、2019年版で八王子は2位にランクイン。前年度も3位に入っており、ランク外の立川に大きく水を開けています。

 また八王子が全国でも屈指の学生の街であることも、この街の明るい未来を想像させます。市内には20を超える大学があり、全国から毎年のように多くの若者が八王子にやって来ます。立川、町田、府中、多摩センターなど、学生が集う場所は色々ですが、中心となるのはやはり八王子です。市の人口はおよそ58万人(立川市は約18万人)で、政令指定都市入りも夢ではありません。

 家賃相場はワンルーム・1K・1DKで5.66万円(ライフルホームズ調べ。11月14日時点)で、7.18万円の立川とは約2割の差。新築マンションの相場も同じく2割程度の差があります。ユーミン、北島三郎、将棋の羽生善治など、ゆかりの著名人も多く、地元愛が強いのも八王子の特徴。上述の調査どおり、じっくりと居を構えて、長いスパンで楽しみたい街です。

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