このような例は今年に入って増えており、北京や上海、天津、広州などに支店を持つ大手フィットネスクラブの「ホサ」グループは、資金繰りが悪化して倒産、中国の10以上の支店も営業を停止した。経営者はハルビンの例と同様、夜逃げ同然で姿を消していたという。
このような背景にはフィットクラブが乱立気味で競争が激しくなったことがあるが、経営資金不足のまま、無計画にフィットネスクラブを開業するケースが目立つ。経営者側はフィットネスクラブを開くにあたって、年会費前払いの会員を募集。多数の会員を集めるため、通常の年会費の半額にディスカウントして、そこで得た資金を元手にして、施設を作ったり、インストラクターなどの従業員に給料を支払うというシステムをとっているところが多いという。しかし、会員が十分に集まらないまま、見切り発車でオープンすると、資金不足が長期化し、倒産の憂き目に遭うというのだ。
中国労工通報は「中国には2018年末現在で、9411のフィットネスクラブが営業しており、この数は前年の倍になっている。今年はすでに1万5000以上にも膨れ上がっているとみられ、今後もフィットネスクラブの倒産が増えていく可能性がある」と指摘している。