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2019.12.23 15:00  マネーポストWEB

出玉制限の影響は? パチスロファンが模索する6号機時代の打ち方

パチスロ5号機の撤去でいよいよ6号機時代へ(イメージ)

 出玉性能がマイルドになった「6号機」と呼ばれる新機種の時代が、本格的に到来しつつあるパチスロ界。この12月には、『バジリスク~甲賀忍法帖~絆』、『アナザーゴッドハーデス -奪われたZEUSver.-』などといった人気の5号機が、ホールから姿を消している。パチスロに詳しいフリーライターの藤井夏樹氏が説明する。

「依存症対策などを目的として、パチスロの射幸性(ギャンブル性)は低下傾向。その一環としてパチスロの新機種の出玉性能に関するルールが改正され、昨年9月から『6号機』と呼ばれる機種が登場するようになりました。6号機では、出玉獲得の可能性が高くなるゲームの区間(有利区間)が最大1500ゲーム、一撃で獲得できる最大出玉が2400枚と制限されていて、その結果“大勝ちできない”ということで、あまり人気がないんです。

 一方、5号機は基本的に設置から最大6年経過したら撤去しなくてはならないというルールになっているのですが、5号機の人気機種の多くが、今年から来年にかけてその撤去期限を迎えます。そして、特に人気が高かった『バジリスク~甲賀忍法帖~絆』、『アナザーゴッドハーデス -奪われたZEUSver.-』は今年12月中旬で撤去期限。一部の地域をのぞいて、ホールから姿を消すことになっています」

 人気の5号機が打てなくなった6号機の時代に、ファンたちはパチスロをどう楽しんでいるのだろうか。実際にパチスロファンに話を聞いた。

◆負けないために勝率を高める打ち方を研究

 30代のフリー編集者の野村さん(仮名)は、比較的時間に融通がきく職業ということもあり、平日朝から夜までパチスロを打つことも少なくないという。

「去年くらいまでは、いわゆる“設定狙い”で打つことが多かったです。朝イチから入店して、高設定が入ってそうな台を打つというやり方です。よく打っていたのは、『バジリスク絆』や『ハーデス』などです」

 多くのパチスロ機は店側が6段階で出玉率を設定することが可能で、毎日設定を変えたり変えなかったりして、出玉を調整している。野村さんは“高設定が入っていそうな台”を予想して打っていたというわけだ。

「6号機に関しては、あまり勝てないというイメージがあるので、敬遠していました。でも、『絆』や『ハーデス』が撤去されたら打つものが無くなってしまうので、今年の夏前くらいから6号機メインにしています。

 ただ、なんとなく打っていても負けるばかりなので、事前にパチスロ雑誌やネットなどで、機種の内部システムをしっかり把握して、期待値がプラスになる場合しか打たないという立ち回りを徹底するようにしています。つまり、“プロっぽい立ち回り”を実践しているんですよ」(野村さん)

 機種によって内部システムは様々だが、“当たりやすいゾーン”というものが存在する機種も多い。野村さんは、そういったゾーンだけを打つことで、勝率を高めようとしているのだ。

「適当に打っているときに比べると、たしかに収支は安定しているように思えます。でも、期待値がプラスになるゾーンを打つといっても、確実に勝てるというわけではない。出玉制限のある6号機では、5号機時代のように“たまたま何千枚も出てしまう”ということもないので、なかなか難しいんです。1日あたり1万円くらいプラスになれば十分だと思ってやっていますが、正直いって“トントン”くらい。お世辞にも“プロ”なんて呼べる状況ではありません」(野村さん)

◆6号機の“ハイエナ”は、やりやすいのか

 一方で、6号機には“オイシイ台”が落ちていることも多いと話すのは、40代のウェブデザイナーの井上さん(仮名)だ。井上さんも最近は6号機をよく打っているという。

「6号機はそんなに人気がないからか、内部システムがあまり知れ渡っていないんです。だから、当たりやすいゾーンにあるのに放置されている台をちょくちょく見かけます。あと、内部システムをよくわからないまま打って、そろそろ当たりそうなのにヤメてしまうお客さんもいて、そういう台を見つけたときはありがたくいただくことが結構あります。いわゆる“ハイエナ”という立ち回りで、ホールでは嫌われることも多いんですが、あまり露骨にならないようにやっています」

 ただ、ハイエナができるのも、ある程度の“稼働”が必要だ。

「6号機はやっぱりまだまだ人気が低くて、誰も打たないということも珍しくない。何かオイシイ台が落ちていないかとホールをウロウロしていても、誰も6号機に座ろうとせず、時間ばかりが過ぎてしまうことも多い。少なくとも“6号機のハイエナで絶対に勝てる”なんて言える状況ではありません……」(井上さん)

◆1日1回1チャンスの遊び方

 6号機ではなかなか当たりは引けないが、1度引くと1000枚近くの出玉が見込めるというタイプの機種も多い。30代の女性会社員・広瀬さん(仮名)は、そういった機種を1日1回打つという遊び方を実践している。

「私が好んで打つのは『Re:ゼロから始める異世界生活』という機種です。ほぼ毎日、チャンスゾーンを1回引くまで打って、そこで当たらなければやめるという打ち方をしています」

『Re:ゼロ』は、チャンスゾーン中に3回の抽選をパスすると“AT”と呼ばれる状態となり出玉が獲得できるという機種だ。前出の藤井氏はこう話す。

「『Re:ゼロ』のチャンスゾーンの出現率は、設定1で約1/523、設定6で約1/333とされています。つまり、数百ゲーム回せば1回はチャンスゾーンに到達すると考えられる。もしもATに入れば、期待枚数は1300枚とも言われているので、単純計算で2万5000円くらい返ってくることになります。ただ、ATに入れるのはそう簡単ではありませんが……」

 その“期待枚数1300枚”を求めて広瀬さんは毎日『Re:ゼロ』を打っているというわけだ。

「6号機は出玉制限があるので、投資額が多くなると、その分を取り戻せなくなる可能性が高くなってしまう。だから、投資を少なく抑えるために、“1日1チャンスゾーン”という打ち方をしているんです。実際にATに入れば、それなりに勝てることも多いです。でも、トータルで見ると、ほぼ当たらずに帰ることがほとんど。正直、全然勝てないです」(広瀬さん)

◆過渡期ならではの苦労

 3人のパチスロファンが6号機時代に対応すべくどう打ち方を変えているかを紹介したが、いずれも“勝つ”という点ではかなり苦労している模様だ。

「単純に5号機に比べて、出玉性能が下がっているので、勝てないというのは当然のことです。それと同時に6号機の時代になってそこまで時間が経っていないということもあり、メーカー側もまだ“熟れていない”んですよね。つまり、ファンは5号機時代の面白さを求める一方で、6号機ではそれが実現できないわけで、なかなか期待に応える機種を生み出せていないということです。それはもう“過渡期”にあるので仕方ない部分ではあると思います。

 ただ、今後ファンが徐々に6号機に慣れてくると、そのなかに面白いポイントを見つけるようになるはずで、そこをメーカー側が研究していけば人気の高い機種を生み出すことはできると思います。だからといって、それが“勝てる機種”になるかどうかは別ですが、“愛される機種”が出てくるのは、そう遠くはないと思います」(藤井氏)

 パチスロ業界にとっては、もう少し厳しい時間が続きそうだ。

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