こうして、ジャニーズ事務所は1980年代に『男性アイドル=ジャニーズ』というイメージを定着させた。その背景には、田原俊彦、近藤真彦、野村義男を『たのきんトリオ』というグループではなく、別々にデビューさせたジャニー氏の戦略が功を奏したと言える。
■文/岡野誠:ライター・芸能研究家。著書に『田原俊彦論 芸能界アイドル戦記1979-2018』(青弓社)。同書には『ザ・ベストテン』の裏側、初公開となる歌手の年別ランキングデータも掲載。巻末資料では、田原俊彦の1982年、1988年の全出演番組(計534本)を視聴率や内容、テレビ欄の文言などと記載。1980年代の芸能界が甦る一冊となっている。