ライフ

猫が鼻を鳴らしながら呼吸をしたら要注意 その予防と対処法

鼻血が出た場合、顔を少し上に向けた状態で鼻をティッシュペーパーなどで圧迫する。血が止まったらすぐに動物病院へ(Ph:Getty Images)

 鼻水や鼻づまりがひどくなると、呼吸がしづらくなったり、食事がおいしく感じられなかったりするが、それは猫も同じ。特に猫は鼻で呼吸をするので死活問題に。今回はそんな猫の鼻のトラブルについて、原因や予防・対処法などを紹介する。

 スースー、ブーブーなどと、猫が鼻を鳴らしながら呼吸をしていることはないだろうか? これって実は要注意サイン。

「猫の鼻の中は管がかなり細いため、少しでもつまると鼻から異音がします。さらに鼻水やくしゃみまで出始めたら、なんらかの病気にかかっている可能性が高いので、早めに動物病院へ行きましょう」と獣医師で目黒アニマルメディカルセンター/MAMeC顧問の佐藤貴紀さんは話す。

 鼻のトラブルの原因は、主に次の3つがある。

【1】ウイルスや細菌などが原因でかかる「猫風邪」によるもの。主な症状は鼻水やくしゃみ。重症になると鼻血が出る。

【2】歯周病や歯根膿瘍(歯の根元に膿がたまる病気)が原因のもの。歯の根元が溶けて鼻腔へ菌や膿が流れ出て、鼻水や鼻血の原因に。

【3】リンパ腫などのがんが鼻の中にできることで起こるもの。粘膜が炎症を起こし、鼻水や鼻血が出る。

 そのほか、ごくまれにフードや植物などの異物が鼻に入ってつまるケースもあるという。鼻づまりの治療は、ウイルスが原因の場合、抗ウイルス剤や抗生物質などを使用し、免疫力を上げればいい。歯周病の場合は、抗生物質の投与によって症状を緩和させ、歯石除去や抜歯などが行われる。そして、がんの場合は、腫瘍の種類やステージにより、抗がん剤治療、放射線治療、手術などを選択したり、組み合わせて治療を行う。

鼻水や鼻づまり、鼻血の原因は?

 猫の鼻のトラブルで、特に怖いのが“鼻血”だ。というのも、鼻血が出ると血が固まり、鼻から息ができなくなったり、気管などに入りこんで呼吸障害を引き起こす可能性があるからだ。

「鼻血が出るということは、鼻をぶつけたり、ほかの猫とけんかをしてけがをしたり、鼻炎が悪化するなどして、鼻の中で強い炎症が起こっている証拠です。また、鼻腔内腫瘍(がん)により鼻血が出ることもあります。鼻の中にできる腫瘍は悪性のケースがほとんど。原因を探るためにも、鼻血を出した場合は早急に動物病院を受診してください」(佐藤さん)

 また、鼻が乾いていると病気だといわれるが、一概には言えない。いつもは冷たくしっとり湿っている鼻の先端が、病気により乾燥するケースはあるが、普段から乾燥している場合は加齢が原因の可能性も。そのほか、眠っている時や運動した後は乾燥していることもある。病気か否かの判断を間違えないためにも、普段の状態を把握しておくことが大切だ。

※女性セブン2020年2月13日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

結婚生活に終わりを告げた羽生結弦(SNSより)
【全文公開】羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんが地元ローカル番組に生出演 “結婚していた3か間”については口を閉ざすも、再出演は快諾
女性セブン
「二時間だけのバカンス」のMV監督は椎名のパートナー
「ヒカルちゃん、ずりぃよ」宇多田ヒカルと椎名林檎がテレビ初共演 同期デビューでプライベートでも深いつきあいの歌姫2人の交友録
女性セブン
NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
《重い病気を持った子を授かった夫婦の軌跡》医師は「助からないので、治療はしない」と絶望的な言葉、それでも夫婦は諦めなかった
《重い病気を持った子を授かった夫婦の軌跡》医師は「助からないので、治療はしない」と絶望的な言葉、それでも夫婦は諦めなかった
女性セブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン