ただ、鈴木選手の存在に関係なく、「東京五輪に出場するために、メジャー挑戦を遅らせる」という考えや計算はなかったです。メジャーに挑戦しようと思ったときから海外FAでなく、ポスティングで移籍しようと考えていたので。ポスティングは球団が行使するタイミングを決めるので……希望は言えても最終的な判断は僕には左右できない。だから割り切れている部分はあります。これも運命だと思います。迷いや未練はないですね。
基本的には自分ですべて決めてきたので、今回のメジャー挑戦も迷ったり、誰かに相談したとかは一切なかったです。
〈筒香はポスティングによるメジャー移籍の考えを以前からフロントに伝えていた。東京五輪に出場し、最短で2021年シーズン中に取得する海外FA権を行使してメジャー移籍という選択肢もあったが、育ててもらった球団に恩返ししたい気持ちが強く、球団に譲渡金が入るポスティングにこだわった〉
◆取材・文/平尾類(フリーライター)
※週刊ポスト2020年2月21日号