ライフ

のみ続けると効果薄まる便秘薬「100錠のまないと出ない」例も

便秘薬の危険とは

 食事や運動など、生活習慣の改善がいちばんだとわかっていても、つい便秘薬に頼ってしまう人も多いはずだ。便秘外来がある松生クリニック院長の松生恒夫さんが警告する。

「毎日でなくとも1年以上にわたって便秘薬を使っていたら危険です。使用を続けるうちに腸が刺激に慣れてしまい、どんどん効かなくなる。いつのまにか100錠のまないと出なくなった、という人も少なくない」

 ひと口に便秘薬といっても、いくつかの種類がある。

「主にアントラキノン系の物質(センナ、ダイオウ、アロエなど)やピコスルファートナトリウムなどを主成分とするものを刺激性便秘薬といい、大腸を動かす神経の動きを悪くし、便秘を悪化させます。さらに、アントラキノン系の薬はのみ続けると大腸の壁に『メラノーシス』という褐色~黒褐色の“シミ”のような色素沈着ができる。長期連用者の腸内を内視鏡で見ると、真っ黒になっています」(松生さん)

 メラノーシスを消すには、便秘薬をやめてから1~3年もかかるうえ、長期の連用で便秘薬に対する精神的依存ができる場合もあり、断ち切るのは並大抵のことではない。 

 処方薬・市販薬に限らず、長期的にのんでいると、依存性が発現することは少なくない。「のまないと不安になる」といった精神的依存のケースもあれば、体や脳が生理的にその成分を欲する肉体的依存のケースもある。

「もう何年も便秘薬が手放せない」という女性も多いが、薬の説明書をよく読んでほしい。「1週間以上のんでも効果が出ない場合は医療機関を受診すること」と明記してある薬がほとんどだ。

 また、薬の長期連用のデメリットとして「体が薬に慣れてしまい、効果が低くなる」ということもある。いわゆる“耐性がつく”という状態で、便秘薬はまさにそう。

 では、漢方薬なら“ソフトな効き目”では、と思うかもしれないが、便秘薬は例外だ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン