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東京大学に合格しても入学しない生徒たち、それぞれの進学先

東大に合格したのに入学しない理由は?

東大に合格したのに入学しない理由は?

 大学受験シーズンもまもなく終盤戦。受験生の志望校は様々だろうが、偏差値の面で頂点に立つのが東京大学だ。今年も3月10日に一般入試(前期日程)の合格者が発表されるが、そんな東大において、2019年の入学実績を見ると、合格者数3084人に対し入学者数は3070人で、ほんのわずかながら辞退者が存在する。東大に合格したのに、東大に入学しない生徒たちは、どこに進学しているのか?

 1990年代に早稲田大学に通ったYさん(40代・男性)は在学中、「東大を蹴って早稲田を選んだ」という学生に何人か出会ったという。

「1人は東大の文III(文科三類)を蹴って早稲田の政経(政治経済学部)を選択。『(東大合格がわかる前に)早稲田の入学金を払い込んでしまったから』と言っていましたが、偏差値だけなら当時は早稲田の政経の方が上だったことも理由の1つだったようです。もう1人は文IIIを蹴って一文(第一文学部)を選んだ女性で、『早稲田の方が、学生生活が楽しそうだから』と話していました」(Yさん)

 それぞれの理由があるとはいえ、わざわざ学費の高い私大を選ぶことが許されたのは、恵まれている証拠かもしれない。都内有数の進学校である某私立高校の教師・Oさんはいう。

「ウチの高校は毎年2ケタの生徒が東大に合格しますが、私が20年以上働いていて、東大を蹴った生徒が2人います。1人は上智の国際関係を志望していましたが、非常に優秀だったため、東大の後期試験を受けるように勧めたところ、見事合格。親は東大に行くように勧めたようですが、その生徒は初志を貫きました。もう1人は熱烈にICU(国際基督教大学)を志望し、東大を蹴ってICUに進みました」(Oさん)

東大で“仮面浪人”?

“究極の選択”を迫られる受験生もいる。大学受験事情に詳しいフリーライターはいう。

「東大を蹴る事情で一番多いのは、医学部に進むパターンでしょう。医学部を志望しつつ東大の理I(理科一類)か理II(理科二類)を受験して両方合格し、悩んだ末に医学部に進むというものです。私立医学部の最難関である慶應大学医学部、あるいは学費がかからない防衛医大などに合格した場合、そちらを選ぶ学生は少なくありません。ちなみにタレントの菊川怜さんは、東大の理Iと慶應の医学部に合格し、東大を選んだことを明かしています」

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