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2020.03.09 16:00  週刊ポスト

難聴は大きく分けて2つのタイプ 回復するものとしないもの

治る難聴、治らない難聴の差は

 ここ数年で一気に耳が遠くなったというAさん(75)は、思わぬ事態に見舞われた。Aさんの長女が振り返る。

「階段を上ろうとしていた父を呼び止めようと、後ろから声をかけたのですが気づいてくれない。そこで、後ろから父の肩に“ちょんちょん”と手をかけたら、突然のことに驚いたようで手すりを離して転倒してしまった。手のつき方が悪くて手首の骨が折れてしまっていました」

 介護施設で暮らすBさん(80)は、難聴で周りの人とコミュニケーションがとりにくくなった。並行して、認知症が進み始めたと、この介護施設の職員が語る。

「入所された当初は周りの人たちと仲良くなろうとしていたのですが、いつも大きな声で『えっ、何』『今、なんて言ったの』と聞き返すものだから、少しずつ周りの人たちと距離ができていったんです。

 するとそのうち、どんなふうに話しかけても『うんうん』と適当に返事をするようになった。会話の輪にも入っていかなくなり、一人で閉じこもりがちになってしまった。それとともに、物忘れなど認知症の症状が頻繁にみられるようになったのです」

 このように難聴が様々な疾患や事故につながっていくケースは少なくない。聴力の低下は「認知症」「うつ病」「感染症」を発症するリスクを高める。さらには、「心疾患」とも密接な関係があるといわれている。

 2012年に米国とカナダの医療機関が、18歳以上の1万2375人の男女を対象として行なった健康調査がある。それによれば、難聴を患っている人とそうでない人の死亡率を比較したところ、難聴者のほうが有意に高いという結果が明らかになっている。

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