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2020.03.26 16:00  マネーポストWEB

老後に一軒家からマンションへ 慣れない住まいで転倒リスクも高まる

老後の新居で思わぬケガに見舞われることもあるという(イメージ)

 子供達が巣立った後、年老いた身で暮らすには古くて広すぎて不便な一軒家。小さなマンションへの住み替えを検討する人は少なくないだろうが、「新しい家=便利」とは限らない。

『「最期まで自宅」で暮らす60代からの覚悟と準備』(主婦の友社)の著者で住生活コンサルタントの大久保恭子さんが言う。

「一軒家からマンションに住み替えた場合、居住スペースが狭くなるので、持ち物を大幅に整理しなくてはいけません」

 収納スペースの広さをウリにしているマンションもあるが、一戸建てと比べれば格段に狭いため、泣く泣く大切な思い出の品を捨てなければならなくなる。なかには嫁入り道具の豪華なたんすが捨てられず、新居に無理やり押し込んで「狭い部屋がますます狭くなった」とがまんしながら不便な生活を送るケースもある。

 さらに、年配になると、新しい家に順応できないという問題も出てくる。4LDKの一戸建てを売却して、夫婦で2LDKの中古マンションに引っ越した60代女性・Aさんが語る。

「長年住んできた前の家なら、どこに何があるのかわかっていたから、家の中でつまずいたり、家具にぶつかるようなことはありませんでした。でも、いまは家が急に狭くなって、モノも増えたように感じて、引っ越す前よりも危ないような気がします。夫は狭い廊下で、ドアノブに体をぶつけてばかりいます」

 Aさんは苦笑しながらそう話すが、慣れない家では転倒などでけがを負うリスクも高くなるから心配だ。

 郊外の一戸建てを1000万円で売って、都内の中古1LDKのマンションに引っ越した60代女性・Bさんが言う。

「前の家を二束三文で手放して、追われるように契約したいまのマンションは、見た目こそきれいにリノベーションされていますが、いざ住んでみたらボロボロでした。窓の立て付けが悪いのか、お風呂とトイレはすきま風がひどい。冬は凍えそうだったし、いまの時期は花粉も入ってきます。ふすまが外れたこともありました。家賃や管理費を払っているのがばかばかしい」

 老後の住まい選び、本当に家を売って引っ越すべきなのか、慎重に考え直す必要がありそうだ。

※女性セブン2020年3月26日・4月2日号

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