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2020.03.28 15:59  週刊ポスト

松坂慶子、風吹ジュン、関根恵子 邦画濃厚ラブシーンの系譜

螢雪次朗氏が熱く語る

和田:そう、そう、そう。この頃の映画、特にこの作品のような角川映画は本格的なドラマの中に女優のヌードや濡れ場があったんですよ。裸がメインの映画じゃないからこそ、逆に濡れ場がいやらしくなるんですよ。

秋本:風吹ジュンが脱いでいる映画はこれだけなのでとても価値がありますね。

和田:次は『ラブレター』(1981年、監督/東陽一)ですか。「日活ロマンポルノ10周年記念エロス大作」として撮られた作品ですよね。女性客を大量動員して、ロマンポルノ史上最高の観客動員を記録しました。

螢:主演の関根恵子(現・高橋惠子)は、20代の前半から半ばにかけて自殺未遂があったり、失踪事件があったりして、その禊のような形で出たのがこの作品ですね。私生活でスキャンダラスなことがあって、ちょっと生意気な感じが良かったですよ。

秋本:詩人の金子光晴と34歳年下の愛人との生活を描いたノンフィクション作品が原作となっています。金子光晴役を歌舞伎一家に生まれた40代前半の中村嘉葎雄が演じ、関根恵子はまだ26歳でした。

螢:ジジイが若い女を籠絡するという設定がいいね。そういうのをやりたいね、僕も。冒頭から絡みのシーンがあって、中村さんがうつ伏せになった全裸の関根恵子の上に乗って後ろから挿入し、「いいか? いいか?」「浮気したな? 隠してもわかるんだ」と責める。それに対して関根恵子が「2か月も放っておかれたら女の体は変わります」なんて言い返す。その言葉責め的なやりとりもいいね。恵子さんがなかなか胸を見せないから、「早く恵子さんの体をひっくり返してくれ」と、中村さんに声を掛けたくなる。

秋本:でも、ここでは観客をじらす。関根恵子の胸を見たい観客は椅子から浮き足立つ。

和田:それは賢い演出かもしれない(笑い)

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