校則を全廃するユニークな取り組みをしてきた西郷さん(撮影/浅野剛)

 10年前は、都立の難関校である日比谷高校に合格する生徒が1人いるかどうかという状況だったが、ここ数年では進学者数を飛躍的に伸ばし、昨年度は5人が進学している。そして今年度は、受験傾向に大きな変化が見られた。

「本校に校風の似た、自主性に重きを置く高校を選ぶ傾向が顕著でした。特に今年は都立西高校を受験する生徒が増えました」

 西高校は、東大・京大合格者を年間各20人ほど輩出するトップクラスの進学校。難易度の高い独自の入試問題で知られるが、一方で生徒の意志や自主性が尊重されると評判だ。

「ほかには国際色をうたう高校を希望する生徒が多いですね。本校は英語の授業が充実していることもありますが、行動さえ起こせば、“世の中は自分の力で変えられる”と日頃から伝えていることもあり、“同調圧力”の強い日本にとどまらず、海外を舞台に活躍したいという生徒が増えています」

 本誌・女性セブン編集部で調べたところ、今年度は、都立では西高校に11人が合格したほか、日比谷高校に2人、国際高校に5人が合格している。慶應や早稲田など私立の人気校にも複数が合格した。

 超難関校として知られるラ・サール学園(鹿児島)に進学する生徒もいる。

「この生徒はラ・サールのことを自分で調べて“桜島をぐるっと回る遠足があって楽しそう”とか、“男子ばっかりで気を使わないのがいい“と、志望動機を目を輝かせながら話してくれました。誰の強制でもなく自分から“ここに行きたい”と決めて勝ち得た合格です」

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