「は~い、皆さん、お待たせしました! さあ、撮影をやりましょう」
鈴木は、何という女だろうかと思った。
「この強靭な精神力こそ、芸能人だと思ったよ。いや、これこそ松田聖子だと」
ある意味、究極の女優像だったかもしれない。
【プロフィール】いしだ・しんや/1961年、熊本県生まれ。「週刊アサヒ芸能」を中心に芸能ノンフィクションを執筆。主な著書に『ちあきなおみに会いたい。』(徳間文庫)、『甲斐バンド40周年 嵐の季節』(ぴあ)などがあり、最新刊『1980年の松田聖子』(徳間書店)が発売中。
※週刊ポスト2020年4月24日号