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試合数減少なら福留、藤川、坂本の今季名球会入り危ぶまれる

「防御率0点台」「勝率10割」も(写真/共同通信社)

 開幕の見通しが全く立たなくなったプロ野球。シーズン開催に漕ぎつけたとしても、大幅な「短縮」を余儀なくされる見通しだ。そこで大きな影響を受けそうなのが「個人記録」である。通常の開幕ならシーズン143試合予定だったが、もし7月開幕なら90試合に短縮される可能性がある。

 となると、勝ち星や打点など積み重ねるタイプの数字は過去最低水準になると予想されるが、一方でスポーツジャーナリストの広尾晃氏は、打率や防御率、勝率といった「率」の記録では、打率4割など歴史的な数字を出せるチャンスがあると指摘する。他にも異色の記録が生まれそうだと広尾氏がいう。

「本塁打が多い現代野球では投手の防御率0点台は難しいでしょうが、戦後2例しかない勝率10割は現実味がある。巨人・菅野智之(30)あたりは期待大。最高勝率のタイトルは『13勝以上』が条件なので、少ない試合数でそれをクリアできるかもカギでしょう。

 野手では史上初の『成功率100%の盗塁王』があり得る。過去に20盗塁以上で成功率10割だった例は2001年の西武・松井稼頭央(26盗塁)、2002年の巨人・仁志敏久(22盗塁)の2例あるが、どちらも盗塁王は逃した。昨年、ヤクルトの山田哲人(27)が開幕から33回連続で盗塁成功したものの、9月に入って失敗が続いてしまった。今季は快挙を狙ってほしい」

 逆に、通算記録では達成が危ぶまれるものが出てくる。通算2000本安打まで阪神・福留孝介(42)があと103本、巨人の坂本勇人(31)があと116本に迫っている。坂本は史上最年少の記録更新もかかっているが、2人とも今季中の達成に黄信号が灯る。

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