「結婚して“お嫁さんにしたい女優”のフレーズもなくなり、肩の荷が降りた面もあるかもしれません。私自身、良妻賢母になれないと感じていました。そんな中、夫は『いつも帰りを待ってる奥さんじゃないほうがいい』と仕事への理解があったので助かりました。
結婚すると、社会的に仕事か家庭か二者択一を迫られる時代でしたけど、幸いにも、妻を演じる機会が増え、『クイズダービー』も産休後に復帰させてくれました。今こうしてお仕事を続けていられるのも、元を辿れば“お嫁さんにしたい女優”というイメージのおかげ。素直に感謝しています」
【プロフィール】たけした・けいこ/1953年、愛知県生まれ。NHK『中学生群像』を経て、1973年にNHK銀河テレビ小説『波の塔』で本格デビュー。映画『男はつらいよ』のマドンナを3度務めるなど女優として活躍。主演ドラマ『70才、初めて産みますセブンティウイザン』(BSプレミアム、日曜10時~)が放送中。
■撮影/関口照生
※週刊ポスト2020年4月24日号