スポーツ

ファンは忘れない 阪神低迷期を支えたマット・キーオ氏の功績

キーオ氏はどんな投手だったのか(写真:時事通信フォト)

 5月1日(日本時間2日)、アメリカ大リーグのオークランド・アスレチックスが球団公式ホームページで、元阪神タイガースのマット・キーオ氏が死去したと発表した。64歳だった。阪神にとって、キーオ氏とはどんな投手だったのか。ライターの岡野誠氏が綴る。(文中敬称略)

 * * *
〈いまや、阪神の最下位はニュースではないかもしれない〉(平成2年12月31日・日刊スポーツ)

 昭和60年の日本一は幻だったのか――。21年ぶりの歓喜から2年後、阪神はセ・リーグ最下位に転落。昭和63年は球団史上初の2年連続最下位に終わり、その後も5位、6位と4年連続Bクラスに沈んでしまう。ファンが絶望の淵に立たされていた時代、獅子奮迅の活躍を見せていたのがマット・キーオである。

 大リーグ通算58勝の実績を引っ提げ、昭和62年に入団。父親のマーティ・キーオは昭和43年に南海で一塁手としてプレーしており、日本球界初の親子2代の助っ人外国人となった。日本で過ごしていたキーオは、来日記者会見で「知っている日本語は?」と問われると、「ドン・ガバチョ!」と返答。テレビ人形劇『ひょっこりひょうたん島』(NHK)の大ファンだったのだ。

 父と同じ背番号4を付けたキーオは外国人投手初の“入団1年目で開幕投手”に抜擢される。そのヤクルト戦では初回に若松勉にソロホーマーを打たれるなど、7回途中5失点で敗戦投手となったが、2度目の先発では大洋に10安打を浴びるも、2失点完投で来日初勝利を飾った。

関連記事

トピックス

大谷の母・加代子さん(左)と妻・真美子さん(右)
《大谷翔平を魅了》結婚相手・真美子さんの手料理は「お店のようなクオリティ」母・加代子さんの想いを受け継ぐ「温かな食卓の原風景」
NEWSポストセブン
ドジャースの公式Xより
ドジャース山本由伸が韓国遠征で「ジャージー×400万円バーキン」ファッション、なぜ野球選手は“ブランド好き”? かつては「ヴィトン×金ネックレス」が定番
NEWSポストセブン
板東英二のオフィシャルWEBサイトより
《吉田羊が連呼!》板東英二の“ふてほど”出演はあるか? “消息不明”の近況は…仕事オファーも断っている状況、“野球界のレジェンド扱い”も固辞か
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信フォト)と妻の田中真美子さん(レッドウェーブ公式サイトより)
大谷翔平の結婚相手・田中真美子さん、抜群の好感度でメディア出演待望論 モデル、キャスター、インフルエンサーなど幅広い分野での存在感に注目
NEWSポストセブン
活動は今年10月で一区切り“スーパーボランティア”尾畠春夫さん(84)
《右耳聴覚も失っていた》“スーパーボランティア”尾畠春夫さん(84)が語った「活動は今年10月で一区切り」と「叶えたい夢」
NEWSポストセブン
3月5日に「ガスト」店内と思われる場所で撮影された”調味料一気飲み”の動画が拡散された
《ガストで調味料一気飲み》迷惑動画を撮影・SNS拡散の3人がついに全員謝罪も運営会社は「厳正な対処」を継続方針
NEWSポストセブン
大谷翔平(Getty Images)と妻の田中真美子さん(レッドウェーブ公式サイトより)
【彼女はめっちゃ甘え上手】大谷翔平の結婚相手・田中真美子さん、大学同窓生が明かす素顔「チャラ男は好きじゃない」
NEWSポストセブン
元横綱・白鵬の周りでは様々なトラブルが…
元白鵬・宮城野親方に関する「暴行告発状」“白鵬米”販売会で写真撮影をめぐるトラブル「取り巻きが市議にヘッドロック」証言
週刊ポスト
miwaと萩野公介(時事通信フォト)
【おしどり夫婦に何が】金メダリスト萩野公介がmiwaと電撃離婚「夫が家を出た」夫婦で大学院進学もすれ違いの日々か miwaがファンクライブサイトで発表
NEWSポストセブン
羽生と並んで写真に収まる末延さん(写真はSNSより)
【全文公開】羽生結弦のアイスショーとバイオリニスト元妻のディナーショー、公演日程が丸かぶり 「なぜ同じ日に?」と関係者困惑
女性セブン
話題になっているジャッキー・チェンの近影(微博より)
《ジャッキー・チェンの現在》今年70歳になる大スターの近影に中華圏で驚きの声あがる「ちょっと急に老けすぎでは」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信フォト)と妻の田中真美子さん(レッドウェーブ公式サイトより)
《お披露目》大谷翔平の結婚相手・田中真美子さんの好きなタイプは「ゴリマッチョ」敬愛する兄は巨漢ラガーマンの高身長ファミリー
NEWSポストセブン