モデルの仕事を始めて自分に自信が持てるようになったと語る。

 アメリカではマジョリティもマイノリティも、自分の立ち位置を常に自覚して発言することを求められますね。別に人に上下をつけるような意味ではなく、歴史的にその性別や民族の人たちが受けてきた差別はなくならないし、その歴史は現代の問題と地続きの問題であると考えたときに、自分の立場を理解しないといけないということです。

 対して日本は、皆平等という意識が強いように感じますね。でも平等という言葉自体が曖昧なもので、私は使うことに躊躇してしまいます。日本は日本人が思っているよりも平等な社会ではないんじゃないかと感じさせることが多くあります。しかし、それが当たり前になっていて、なかなか抜け出せない。

 実際には女性差別や人種差別、様々な差別があるのに、自覚的でない人が少なくないような印象を受けます。マジョリティも、自分がその強者グループに生まれながら属していることにより受けている「当たり前の恩恵」を受けられないマイノリティや弱者のグループがいるということにも気づかない。だから性差別がなかなか認識されないのかなと。

 でも、先日、なぜかふと思ったんですが、20年くらい前に、「パイレーツ」っていうコンビがいましたよね。彼女たちの「だっちゅ~の」っていう胸の谷間を見せるネタ、あれ、いまだったウケたかな? って。そう考えると、色んな側面で、日本の社会も変わってきている。だから、現状がどうであれ、自分ができることをやっていくしかないと思っています。頼んでねーよって思う人もいるでしょうけど(笑)、関係なく私はやっていきます。

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