化石燃料を燃やして走る自動車や工場の操業が大幅に減り、空気がきれいになったのだ。インドからは空が澄んだことで30年ぶりにヒマラヤ山脈が見えたというニュースも伝えられた。
こうした事実は、私たちに本当に大切なものは何かを教えてくれる。『ざんねんないきもの事典』(高橋書店)の監修を務める動物学者で日本動物科学研究所所長の今泉忠明さんはこう説明する。
「いまなら、人間が少し遠慮することで自然が復活できることを示していると思います。人間はこれまで欲深すぎた。ここで反省しなければ、少なくとも都会人は絶滅するでしょう。複数の強力なウイルスが同時に感染を広げる事態も今後、あり得ないわけではないのですから」
※女性セブン2020年5月21・28日号