• TOP
  • コラム
  • 医療保険、専門家が教える「得する特約」と「損する特約」

コラム

2020.05.22 16:00  マネーポストWEB

医療保険、専門家が教える「得する特約」と「損する特約」

医療保険は特約で「レベルアップ」も

 日本の医療制度は充実しており、世界的に見ても自己負担額が少ないことで知られる。そうしたことから民間の医療保険に加入しないという選択肢もあるが、それでも「どうしても不安だ」という人はどうすればよいか。

【表】「医療費が多くかかった時」に患者の負担を軽減する公的制度

 保険商品の特約(オプション)で“強化”する手がある。まずは「損する特約」をつけていないか確認してみてほしい。ファイナンシャルプランナーの長尾義弘さんが「損する特約」として挙げるのは「通院特約」と「介護特約」だ。

「通院特約は、入院後に通院が必要になった場合、1日3000円程度の給付金が受け取れるというもの。しかし、たった3000円のためにわざわざ特約保険料を払い続ける必要があるのか疑問です。介護特約は保険料が割高の場合や、要介護度などの給付案件が厳しいものが多いため、コスパが悪いといえます。保険料に回すお金があるなら、貯蓄して直接介護費用に回した方がよほど効率的です」

 横川さんは「つけてもいい特約」について、こう話す。

「医療保険に『がん特約』をつけると、別々に入るより保険料が安くなるというメリットがあります。請求を一緒にできるのも便利です。がんだけでなく、脳卒中、心筋梗塞に備える『三大疾病特約』もいい。保険料は高くなりますが、通常の医療保険では支給日数に上限があるのに対し、この特約をつければ無制限になることが多い。白内障の手術などが保障される『先進医療特約』も、保険料が安い割に、通常なら保険適用にならない先進医療が全額カバーされるので、もしものときの備えとしてはいいでしょう」

 保険料の支払いが免除されるなどのメリットがある「お得な特約」は、ぜひつけておきたい。

「『保険料払込免除特約』は三大疾病で所定の要件になったり、介護が必要になったりしたときに、それ以後の保険料は払わなくてよくなります。終身払いの保険に入るならつけておいた方がいい。

 併せて、余命6か月と診断されたときに死亡保険金の一部または全部を生前に受け取れる『リビングニーズ特約』もいい。これは無料でつけられます。ただ、余命6か月と診断されることは少ないうえ、生前に保険金を使わずに死亡すると相続財産という扱いになり、相続税の控除対象ではなくなるので、うまく使わないといけません。受け取った保険金はもちろん、治療費だけでなく思い出づくりにも使えます」(長尾さん)

 より手軽に備えておきたいなら、特定の地域に住む人を対象とした「都道府県民共済」がおすすめだ。赤ちゃんからお年寄りまで掛け金(保険料)が一律2000円のものもある。

「『入院保障型』は、『割戻金』といって、余った掛け金を返してくれるので、実質1300円ほどで済みます。入院給付金は1日1万円で、病気は124日、けがは184日まで保障されます。死亡にも備えるなら『総合保障型』にすればいい。病気での死亡なら約400万円が受け取れます。ただし60才までなので、あくまで“定年前の備え”と割り切ってください」(横川さん)

 まずは公的な健康保険でどこまでカバーされるのかを確認したうえで、本当に必要な保険を見極めたい。

※女性セブン2020年5月21・28日号

関連記事

トピックス