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コラム

2020.05.23 07:00  マネーポストWEB

同じ検査でも「自覚症状の有無」で医療費負担は大きく異なる

保険適用と適用外で検査の負担額はこんなに変わる

「国民皆保険」制度がある日本だが、医療には保険が適用されないものもある。「保険」が適用される場合と全額自己負担の「自費」の境界を知ることは重要だ。

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 代表的なのが検査だ(図参照)。同じ病院でMRI検査を受けたのに、Aさんには健康保険が適用されて9000円の請求、一方、健康保険が適用されなかったBさんは3万円を請求された。

 この2人の違いについて、医療経済ジャーナリストの室井一辰氏はこう解説する。

「保険が適用されるか否かは、病名が付くかどうかです。検査なら保険が適用され、予防が目的の健康診断なら保険は適用されません」

 ファイナンシャルプランナーの黒田尚子氏が、大きな差が生じる検査か、予防かの“境界”について説明する。

「当然ですが、健康な人に保険は適用できません。だから、人間ドックは自由診療で高額になります。大事なのは、自覚症状をきちんと医師に伝えることです。

 たとえば、乳がんでマンモグラフィ検査を受けたとします。その際、自分で胸を触ってシコリを感じたという人が自覚症状を医師に伝えると、多くの場合に保険が適用されるはずです」

 人間ドックで最も高額なPET-CT検査は、自費で約15万円。しかし、てんかんや虚血性心疾患などの症状があって診断を受ける場合には保険が適用されることがある。受け方によっては費用が大きく変わるのだ。

 また、高額な検査が保険適用になるかどうかは、「検査を受ける順番も重要になるので注意したい」と室井氏は言う。

「『胃がむかむかする』という自覚症状があるのに、クリニックの健康診断・人間ドックを受けてしまったとします。そこで病気が見つかったとしても、自由診療扱いのまま全額自費を取られます。

 事前に疾患の疑いがあっても患者からの申し出がなければ、人間ドックから保険適用の検査に変えられません。医師からの変更申し出もないでしょう」

 自覚症状がある場合は、自分ひとりの判断で保険適用外の健康診断・人間ドックを受けるのではなく、まずは医師に自覚症状を伝え、できるだけ保険が適用されるようにしたい。

※週刊ポスト2020年5月22・29日号

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