芸能

テラハ問題を理解できない若者たちの闇 「何が問題なの?」

 A氏はさらに、学生へ向けて「芸能人や著名人のSNSにコメントをする(リプライを送る)ことはどう感じるか? リプライしたことはあるか?」と尋ねたところ、多くの学生から「友だち感覚でリプを送れる」、「つまらない芸人には、リプで『全然おもんない』と送ったことがある、「ふざけてDMを送る友達も多い」などという反応があったという。同じツールを使う者同士、フラットな対人関係にあると錯覚するのではないか、と付け加えた。

 今回、テラスハウスに関しては過剰な演出や台本の有無なども話題にされているが、「議論をそこに矮小化しないで欲しい」と語るのは、別の私立大学で社会学を教えるB氏(40代)だ。

「視聴者のリテラシー不足を非難する前に、そうした激情型の視聴者を煽り立て、そのネガティヴなエネルギーでコンテンツの価値を増幅させようという制作意図自体に限界が来ていた。経済学でいう『アテンション・エコノミー』(※注目や関心の高さが経済的利潤を生むという概念)が悪い形で発露した事例ではないでしょうか」(B氏)

「リアリティショー」という番組構成に対して、視聴者が「現実とドラマの世界を区別できない」という指摘についてはどうか。B氏はこう語る。

「『リアル/バーチャル』以前に、私たちはある種のステレオタイプのもとに、対象を『見たいように見る』。たとえば、今回の場合は番組制作サイドも視聴者も、木村さん個人ではなく、“女子プロレスラー、ハッキリと意志表示する強い女、個性的なヘアメイクやファッション”といった要素やカテゴリーで彼女を切り取った。か弱く守ってあげたい受動的な女性像とは真逆です。

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