「局長は“最も厳しい視聴者”という位置づけで、中でも上岡さんはとくに厳しかった。探偵にクビを宣言したり、『VTRのレベルが低すぎて話にならん!』と激怒することもあった。初期の『恐怖の幽霊下宿』のVTRでは、自称・霊媒師を呼んで幽霊がいるか聞き込みをしたり、探偵の桂小枝ときん枝が除霊師に扮してふざけたりするだけの内容で、上岡さんは『何の実証もされてないわけでしょ? こんなこと絶対許せません』と激怒して収録中に帰ってしまったこともあった」
それゆえ探偵役の芸人は「3本のVTRのうち、一番面白いと思ってもらえるように」と、力を入れて局長にプレゼンする。
「実は、最もよくできたVTRから順番に、実力主義で流しています。面白くない調査が3番目になる。3本とも探偵、ディレクター、スタッフが違うので、各々が最初に流してもらおうと真剣になる」(木下氏)
※週刊ポスト2020年6月5日