「もちろん、国民性や皇室の在り方を前提に、慎重に検討すべきことです。ただ、即位にあたって陛下が口にされたように“国民の中に入っていく皇室”の新しい姿を国民に見せるには、国民が生活の中で当たり前のように使っているツールを使わない手はありません。あまり世間離れをして、国民と距離ができては元も子もない。宮内庁も“前例、前例”と繰り返すだけでなく、重い腰を上げて、しっかり検討すべきでしょう」(別の皇室ジャーナリスト)
美智子さまは初の民間出身の皇后として、皇室の伝統や前例と闘われながら、平成の皇后像を築かれてきた。雅子さまもまた令和の皇后像を築くため、美智子さまという“ガラスの天井”を突き破る日が来るのかもしれない。
◆「またこの被災地を訪れたい」と希望された
5月30日、宮城県名取市に「震災復興伝承館」がオープンした。東日本大震災の津波で大きな被害を受ける前の町並みが再現された模型などが展示されている。
両陛下は2017年11月、その名取市を訪問された。復興状況の視察のため公営住宅などを訪れ、集まった人々一人ひとりに声をかけられた。
「雅子さまは訪問中、涙ぐまれる場面がありました。両陛下は訪問後、“またこの地を訪れたい”と強く希望されたそうです。翌年の『歌会始の儀』では、訪問時の様子を歌に詠まれ、その歌は名取市にある歌碑に刻まれています。コロナ禍が収まり次第、両陛下は震災復興伝承館を訪れることも検討されているそうです」(別の皇室記者)
別の宮内庁関係者はそうした国民とのかかわり方に「両陛下らしさ」を感じたという。