夜明け前、大太鼓の音を合図に櫛田神社境内になだれ込む山笠(写真/時事通信社)

 福岡への観光客が激減した理由は、毎年、膨大な動員数を誇るビッグイベントが相次いで見送られたことも大きい。

 毎年5月3日と4日に行われる「博多どんたく港まつり」は、わずか2日間で延べ200万人の観光客等で賑わう、国内最大級のイベント。子供から大人まで、老若男女さまざまな種類の「どんたく隊」による大規模なパレードが見どころだ。もう一つは、毎年7月、15日間にかけて行われる「博多祇園山笠」。高さ4.5メートル、重さ1トンほどの巨大な「舁き山笠」を男達が担いで走りながら山笠を止めずに交代していく光景も見どころ。期間中には延べ300万人が訪れるという。

「どちらも、福岡を代表する祭りですが、市民や観光客の安全に配慮して開催が見送られました。苦渋の決断であったと思います。どんたくを悪天候以外で中止するのは史上初ですし、山笠も戦争による中断から1948年に復活して以降、初めての見送りです。非常に残念ですが、歴史ある伝統の祭りを存続させていくためには、やむを得ない判断だったと思います」

 来年の今頃は、祭りの準備に勤しむ人々の姿や、観光客が屋台で舌鼓を打つ光景が見られるのを期待したい。

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