千葉方面は船橋と津田沼。船橋は街が出来上がっているので、徒歩圏内では中古マンションでも選択肢が限られる。資産価値よりも居住性を重視するなら、野田線や京成線、新京成線で2駅か3駅ほど離れると中古マンションは驚くほど安くなる。予算重視ならこちら方面だ。ただし、子どもが相続する頃には値段が付くかつかないかレベルまで、価格が下がっていることを覚悟すべきだ。
大阪なら、千里ニュータウンの人気が復活するのではないか。特に北大阪急行線の駅から歩ける範囲なら出社もラクだ。資産価値は経年で下落するが、売れなくなるよう場所ではない。通学にも便利なので、子どもの学校もそれなりに選べる。
このように、コロナ禍によるテレワークの普及は、図らずも都心一極集中の流れに変化をもたらしそうだ。
ただし、都心にある会社に勤務するサラリーマンのうち、日常業務をテレワーク主体へと移行する人々の割合は、全体の1割もないはずだ。出勤した場合と比べて遜色なく仕事をこなせるのは、しっかりと自分が管理できて職能水準が高い人々である。だから依然として都心立地のマンションへの需要も衰えないだろうが、全体から見ればわずかとはいえ、今までとは違った動きが起こることは十分に想定できる。