彼女の立ち居振る舞いには「自分が、自分が」という部分が垣間見えるのです。もちろん政治家ですから目立たなきゃならないわけで、目立つこと自体が悪いとは思いません。
ただ、どうも“鼻につく”のです。これはご本人がやりたい政策を訴えるというよりも、自分を目立たせたいという部分が感じられるからじゃないでしょうか。
私自身、女がトップになることは大賛成ですが、小池さんの場合、女を売り、媚を売っている部分がやはり鼻につく。そこに野心が見えすぎるからでしょうか。野心というものは、表に出すものではなく、黙って内側に力をためて、訓練して蓄えれば自然と表に出てきて、成果をもたらすものだと思っています。
「希望の党」の時は、まさに彼女の野心が悪いほうに出たのでしょう。都知事になり、都議選でも勝利し、将来の首相というのが見えてきた。そうして成果を急ぎ過ぎた結果、失敗したのだと思います。
都知事に当選した時が、ある意味彼女のピークだったと思います。イメージ戦略が好循環となり、都民の支持を得られた。ところが、その成功を過信し、国政進出に動いた。小池さんが首相になりたいということに国民が気づいた時、彼女を見る目が変わったのです。
首相というのは取りに行くポストですが、首相の座を狙っていることが見えちゃダメなのです。
残念なことに、せっかく才能があるのに、肝心な時に野心が見えすぎてしまうのが小池さんなのでしょう。
※週刊ポスト2020年7月10・17日号