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2020.07.05 16:00  週刊ポスト

そろそろコロナ感染者を非難する社会から、受け入れる社会へ

諏訪中央病院名誉院長の鎌田實医師

 新型コロナウイルスの世界的流行により、私たちの生活は大きく変わってしまった。政府は「新しい生活様式」をと呼びかけるが、急に馴染めるものではない。諏訪中央病院名誉院長で長野県茅野市在住の鎌田實医師が、先の見えない恐怖と不安を乗り越えるために、「想像力」「冷静な理性」「怒りをコントロール」「新しい価値観」を提案する。

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 ぼくの住んでいる茅野市では、新型コロナの陽性者が今まで一人も出ていないようだ。しかし、警戒心は高いようで、県外ナンバーの車がレストランなどに停まっているのを見た人から、市役所に「県外から人が来ないように、注意してほしい」というような電話がかかってくるという。

 茅野市は別荘地があり、県外からの別荘族も多い。地方へのコロナ疎開を拒む自治体もあるが、今井敦茅野市長は、地元の住民と同様、別荘族も大事な住民と考えている。別荘族も地元住民と同じようにルールを守ってもらい、同じ市民が分断しないように呼びかけてもらいたいと言われた。ぼくはその通りだと思い、ケーブルテレビで、市民に向けてそんな話をした。

 全国的にみると、新型コロナウイルスに感染した人やその家族への偏見や差別、誹謗中傷が絶えない。SNSでプライバシーがさらされた人もいる。

 かつて、ポリオウイルスが流行した時代、ある地域では「小児麻痺の子どもがいる家」などと張り紙をされたという。とんでもないことだが、60~70年近く経った今でも、あまり変わっていないことに驚く。

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