以降、日テレはゴールデンやプライム帯はテレ朝に首位を奪われた年もありましたが、全日帯はずっと1位を取っていますし、2014年から昨年まで『三冠王』を継続中です。やはり、午後のワイドショーを制する局は強いんです」
日テレにトップの座を明け渡したフジは、2012年4月から午後の情報番組を復活させ、元NHKの住吉美紀アナをMCに据えて『知りたがり!』をスタートさせた。だが、1年で終了し、2013年4月からは元日本テレビの西尾由佳理をアナ起用して『アゲるテレビ』を始めるも、今度は半年で幕を閉じた。当時『好きなアナウンサーランキング』で上位に名を連ねていた他局出身のエースで捲土重来を図ったものの、ともに短命に終わった。
「帯番組は視聴者が根付くまで時間が掛かりますから、半年や1年で結果を出すのは難しい。しかも、フジは12年間もドラマの再放送で乗り切り、午後の生番組を放送していなかったため、ノウハウを持っているスタッフも少なく、視聴者はフジでワイドショーを見るという習慣もなくなっていた。つまり、経費削減に目を向け、一時的には成功したように思えましたが、長い目で見ると必ずしも良かったとは言い難かったわけです」
2013年10月からもう一度、午後2~3時台が再放送のドラマ枠になったものの、『ミヤネ屋』の独走状態は続いたままだった。そこで、2015年に『グッディ!』が誕生した。
「ずっと夕方や夜のニュースを担当してきた安藤優子キャスターを持ってくることで、局内には反対の声もあった。昼のワイドショーで安藤さんを生かせるのかも疑問視されていました。確かに最初は1%台の時もありましたし、数字が伸びませんでした。そこから少しずつ視聴率を上げていき、最近は5%近くを取っており、同じ時期に始まった『ゴゴスマ』(TBS系、CBC制作)とともに、『ミヤネ屋』の1強状態を崩した。