介護問題に詳しい淑徳大学教授の結城康博氏はこう指摘する。
「施設での面会が難しくなり、ご家族が心配されるケースは多い。“介護施設に任せきりではいけない”という罪悪感を抱える方も少なくないようです。
しかし、長い介護を耐え抜くには、ある程度の距離感を持って接することが重要。たとえばビデオ通話を活用すれば、家族の縁をつなぐことは十分可能です。面会できない日々は、老親との関係のあり方を見直すいい機会かもしれません」
煩わしいものと思われがちな「ソーシャル・ディスタンス」だが、こと人間関係においては“距離を置くこと”が特効薬となることもある。
※週刊ポスト2020年7月24日号