複雑なパズルのようになっている中学入試の併願校選び。それが仮に新型コロナの感染拡大局面で入試シーズンを迎えることになれば、日程変更など各校の対応にバラツキが出る可能性がある。そうなると、複雑なパズルをさらに組み替える必要に迫られるのだ。
来年2月の中学受験について、近著『中学受験生に伝えたい勉強よりも大切な100の言葉』が話題の教育ジャーナリスト・おおたとしまさ氏はこう指摘する。
「感染予防策を講じなければいけないなかで、大人数の受験生が会場に集まる入試が例年と同じようなかたちで実施できるのか、不透明な部分は多い。各学校が入試日程を変更すれば、混乱は大きいでしょう。例年と倍率が変わるなど、進学塾などの出している偏差値があてにならなくなる可能性もあります。親が子供をサポートする上では、過去の偏差値や日程だけを見て併願校を絞るのではなく、オンライン説明会などの機会をフル活用してその学校が子供を送り出すに足る学校なのかをよく考えることが必要でしょう」
ただでさえ小学6年生には大きなプレッシャーとなる中学受験だが、来年2月の試験は例年以上に重圧の大きいものとなるのかもしれない。