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賭け麻雀で処罰される境界線 テンピンなら大丈夫って本当?

実際のところ、お金を賭けて麻雀している人は少なくないだろうが…(イメージ)

実際のところ、お金を賭けて麻雀している人は少なくないだろうが…(イメージ)

 法律では禁じられているものの、多くの人が楽しんでいるのが賭け麻雀。東京高検の黒川弘務検事長(当時)が緊急事態宣言下、新聞記者と賭けマージャンに興じていた件は不起訴処分となったが、麻雀の賭け金がどれくらいだと捕まってしまうのか? 黒川氏の問題を経て、巷では「テンピン(1000点100円)ならOK」といった“黒川基準”なるものも提唱されるようになっているが……。弁護士の竹下正己氏が回答する。

【相談】
 黒川さんの賭け麻雀問題でドキッとしました。私もテンピンの賭け麻雀を楽しんでいます。でも、テンピンの金額では捕まらないとか。だとすると、レートがどれくらいの金額になってしまうと捕まる可能性が高くなりますか。他にも法外な賭け事の儲け分には税金が課せられるそうですが、本当でしょうか。

【回答】
 賭博は「財物を賭して偶然の輸贏(ゆえい)を争う行為」です。つまり、輸贏とは勝ち負けのこと。

 麻雀では、配牌の偶然以上に技量がモノをいいますが、偶然の要素などがなさそうな将棋でも「人の思索は常に同一の状態に動作するものにあらず。身体その他外界の影響を受け」て「不覚の敗を招くこと」があり、勝敗は予想できないので、お金を賭ければ賭博になるというのが一貫した裁判所の考え方です。「一時の娯楽に供するもの」を賭けたときは罪になりませんが、お金では無理。麻雀ではいくばくかのお金を賭けるのが大半ですから、立派な賭博行為です。

 賭博処罰の理由は、賭博が(1)怠惰浪費の弊風を生じ(2)健康で文化的な社会の基礎である勤労の美風を害し(3)極端な場合は暴行、脅迫、殺傷、強窃盗などの犯罪を誘発し、国民経済の機能に重大な障害を与える恐れがあり(4)財産を失う恐れがあるため、とされています。そこまで大袈裟に考えなくてもよい金額であれば、実際に罪に問われることはありません。

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