防衛大に質問したところ、ニュースレターの存在については認めたが、高級幹部が進言を一蹴したことについては、「そのような事実は承知しておりません」(広報室)と回答。防衛大としての感染予防策は「医官である衛生課長や感染制御医の資格を持った医官の専門的意見を聴取して決定している」(同前)とした。A医官は組織の方針に背く提言をしたことが理由に異動となったのか、という問いに対しては、「人事調整については正式な手続きに基づいて行っております。個人の人事に関する回答は差し控えていただきます」(同前)とするのみだった。
前出の現役学生は、「他の大学では行なわれているオンライン授業が、防衛大では実施されないままです。私たちは8月27日までに営内に戻る予定ですが、帰省中の学生にコロナ感染者が出ましたし、今後どういったかたちで寮での生活が続いていくのか、不安なままです……」と懸念を口にした。
防衛大の正常化への道のりは、まだ遠そうだ。