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2020.09.02 07:00  NEWSポストセブン

自民党・元重鎮職員が語る「気配り力」があった政治家たち

自民党に長年勤務してきた田村重信氏(写真)が「気配り」について語った

 政界随一の気配りの人として知られるのは、田中角栄元首相だ。

「角さんは私のような党の職員はもちろん、受付嬢や警備員、あるいは清掃員にも礼儀や心遣いを欠かさなかった。誰に対しても丁寧に、時に冗談を交えながら話していました。また角さんは毎晩会合に出かけていましたが、料亭の下足番に対しても笑顔で接して、必ずチップを渡していました。

 また、竹下登さんはどんな小さな会合にも必ず5分前には到着するよう心がけていました。人を待たせないためです。

 やはり政治家は投票してもらうわけだから、人に愛される器がなくてはなりません。当時の政界は東大卒や官僚上がりの人ばかり。中卒の角さん、県議会を務めてから国政に進出した竹下さんはエリートとはいえませんが、それでも総理になった。なぜそれが可能だったかといえば、周りに愛されたからです。

 ちなみに今、菅義偉氏が新総裁として有力視されていますが、菅氏は秋田から集団就職で上京してきた叩き上げの議員です。角さんと同じく、二世議員と違って庶民の気持ちがよくわかるという声もあります」

 昨今は、高学歴で語学堪能な政治家や、政策通の政治家もいることはいるが、田村氏から見れば「気配り力」が決定的に欠けているという。

「誰とは言いませんが、上から目線の政治家が少なくありません。初当選のときはペコペコしていたのに、当選を重ねるたびにどんどん偉そうになる人もいました」

「気配り」だけでは国のトップは務まらないが、菅氏が“総理の器”にふさわしい人物かどうか、判断されることになるだろう。

【プロフィール】たむら・しげのぶ/1953年、新潟県栃尾市(現長岡市)生まれ。宏池会を経て、1977年~2020年まで43年間、自由民主党本部に勤務。政務調査会職員として農林部会、水産部会、国防部会などを歴任。現在は拓殖大学桂太郎塾名誉フェロー、日本国際問題研究所客員研究員、防衛知識普及会理事長、防衛法学会理事などを務める。近著に『秘録・自民党政務調査会 16人の総理に仕えた男の真実の告白』(講談社)、『ここが変だよ! 日本国憲法』(内外出版)など。

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