うちのコ自慢、話はじめたら止まらない
「1人ずつわが子の自慢話をしてもらうんです。持ち時間は8分。なのに、みんな、たっぷり20分はしゃべるんです(笑い)。『人前で話すのが苦手だからどうしよう』と言っていた人も、話し始めたら止まらない。あれも言いたい、これも言いたい、うちのコを知ってほしい、もっと面白い話があると。話し始めと終わった時点での顔つきがまったく違う。スッキリしているんです」
出会いから別れまでを松本さんが質問し、それに答える形式で座談会は進行していく。言葉に詰まる人はなく、あふれる思いを止められないほどだという。
一生ペットロス宣言 ともに歩んでいこう
「いま一緒に暮らしているまさはる(3代目旅犬)の仕草を見ながら、まさおはこれはやらないなとか、だいちゃんと同じことするんだなんて、日々ふたりを思い出してウルウルしています。それでいいんじゃないかな。ぼくはずっと彼らのことを引きずると思っているので“一生ペットロス宣言”をしています」
「ペットは家族の一員」といわれて久しいが、一方では「たかがペット」という意識の人もいる。
「たとえば、『ペットが亡くなったので会社をお休みします』と連絡をすると、『え、犬だよね。そんな理由で休むの?』と返ってくる。そう言われると、自分がおかしいのかと思ってしまう。でも“家族”が亡くなって悲しいのは当たり前。
座談会はあの世にいる子供たちを自慢するためのステージ。『一生忘れません』と言える場です。いまここに彼らがいないからこそ、ママやパパが話してあげないと、そのコの性格のよさや仕草のかわいさ、魅力が伝わらない。“亡くなったコとともに歩む”という感覚です。すると、心の整理がつき、気分がすっきりしてくるのです」
座談会はこれまでに4回開催され、参加者の9割が女性。コロナ禍のいまは1対1のリモート会話を行うこともあり、猫やハムスター、モモンガなどを見送った飼い主からの相談もあるという。
※女性セブン2020年9月17日号