このようななか、米紙「ロサンゼルス・タイムズ」の女性特派員がフフホト市で抗議活動を取材中、突然、私服警官数人に囲まれて、首を両手で羽交い絞めにされるなどの暴行を受けたあと、警察署内で身柄を拘束され、4時間も尋問されるなどしたという。
米政府系報道機関「ラジオ・フリー・アジア(RFA)」によると、身柄を拘束された特派員は同紙北京支局のアリス・スー支局長で、スー支局長は同自治区から厳重警告を受けた後、釈放され、警官同伴でフフホト駅から北京行の列車に乗せられたとのことだ。
中国では少数民族政策として、小中高大学などの授業では中国語で教えるようになっている。とくに、反中機運が強いチベット自治区や新疆ウイグル自治区では数年前から、民族独自の言語から中国語による教育に代わっている。今回の内モンゴル自治区でのモンゴル語使用中止措置もその一環だ。
ネット上では「チベット語やウイグル語、モンゴル語は民族の歴史と同じだ。民族が独自の言語を失えば、民族自体が滅びるのは必然だ。習近平政権は、少数民族を浄化しようとしているのだ」などとの中国政府批判の声が上がっている。