吉田みく「誰にだって言い分があります」

セールで着ない服を大量購入する主婦 その原資を知った夫が怒り心頭のワケ

洋服を買うためのお金の出どころが問題(イメージ。時事通信フォト)

 トラベル、イート、イベント、商店街……Go Toキャンペーンの本格的なスタートを控え、これまで「自粛」が呼びかけられてきた人々の消費活動にも再開ムードが高まっている。そんな中、アパレルの安売りキャンペーンに狂喜乱舞する妻に悩む40代会社員男性の話を、フリーライターの吉田みく氏が聞いた。

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「妻が、『今年のセールは一味違うわ!』ってノリノリなんです」──都内在住、化学メーカー勤務の斎藤毅さん(仮名・40歳)は、妻のセール品大量購入に頭を抱えていた。斎藤家は、専業主婦の妻(31歳)と3歳の娘の3人家族である。

 新型コロナウイルス感染拡大による自粛生活の影響で、今春以降のアパレル業界は大打撃を受けた。最近ではオンワードホールディングスが700店舗閉鎖を決めるなど、アパレル企業の苦境が続いている。

 販売店はできるだけ売上高を伸ばすべく、早くから春〜秋服のセールを行うなど消費意欲をかきたてる策を講じている。中には、これからの季節に活躍する秋〜冬服の新作もセール対象にしているところもあるようだ。顧客獲得に必死なアパレル企業同士の価格競争は激化。店によっては70%オフや、まとめ買いで新作も30%オフといったセールで差別化を図っている。

「ショッピングモールへ行くたびに、『あっ、安い~! ちょっと見てきていい?』といって、私に子供を押し付けて、一人ショッピングを楽しんでいます」(斎藤さん、以下同)

 1時間弱買い物を楽しんだ斎藤さんの妻の手には、大きな袋が2つ。購入したものは、娘の来年用の洋服と、先取りセールで安くなっていた自分の秋服だったそうだ。問題は、頻繁にこのような買い方をしていること。月に2回はショッピングモールへ行くそうだが、「そのたびに袋いっぱいに洋服を買ってくるんです。毎回、娘と妻の洋服しか買ってきません……」という。

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