1人だけが印を打っている「ポツン予想」は3レースあった。ポツン◎はなく、▲が1、△が2。根性の完全スカ回避。このトラックマンは鼻が高かろう。「この人、勝った人気薄に打ってるじゃん」と予想者名が分かるところもいい。やってみるものである。次の自分の予想に生かすかどうかは別だけど。
この新聞はなかなか良い。これが結論であった。本来なら全紙で検証すべきところだが、そんなことをしたら私の血管に◎〇▲△が流れ出てしまう。次の土日は別の競馬新聞でしみじみとやってみるとしよう。
さて、作った表を眺めていると、別のことに気づいた。馬番1と2のワイド的中が6レースある。12回に1度である。こういうファクトも見えてくる。この日の新潟はやけに馬番7が馬券に絡んでいるぞ、とか。リーディング下位のこの騎手は、印が多くついたときにしっかり勝っているぞ、とか。日曜夜の静かな3時間。酒量を抑えながらの反省が習慣化しそうである。
【プロフィール】すどう・やすたか/1999年、小説新潮長編新人賞を受賞して作家デビュー。調教助手を主人公にした『リボンステークス』の他、アメリカンフットボール、相撲、マラソンなど主にスポーツ小説を中心に発表してきた。「JRA重賞年鑑」にも毎年執筆。
※週刊ポスト2020年10月2日号