現在は校舎が工事中
替え玉受験ではなく「替え玉通学」だったという説明だが、合格者である「A」と、実際に通っていた「別人」の関係については「ノーコメント」を繰り返すのみ。その後、開成高校の野水勉校長を直撃すると、こんな答え方をした。
「ノーコメントです。(通っていた)当該の生徒も傷つくし、(合格した)もうひとりも傷つく」
ただ、不正入学があったとなれば、本来は入学できた受験生が一人、不合格になったことになる。野水校長にそう問うと、「なんとも言えないですね。そういうとらえ方にはならないと思うが」と答えるのみだった。
そもそも、別人のフリをして開成高校に通い、隠し通せたところで、“自分と違う名前の卒業証書”が手に入るだけ。“東大に最も近づける教育”をどうしても受けたかったということなのか? 日本一の進学校で前代未聞の騒動である。
※週刊ポスト2020年10月9日号