1966制作の『若い時計台』(右)や1971年制作の『樹人』(中央・奥)など、彫刻作品も多い

1966年制作の『若い時計台』(右)や1971年制作の『樹人』(中央・奥)など、彫刻作品も多い

壇蜜:大衆に開かれてこそ芸術なのだ、と。作品の他にも写真や語録など多面的な展示から太郎さんの感性を体感できますが、真にマルチな人とはこういう人なのだと、痛感しました。

山下:かつて職業は何かと問われ、太郎はひと呼吸おいて“人間だ!”と答えたそう。本人にこだわりもなく、言うなれば、「岡本太郎」の生き様そのものが彼の職業と言えるのでしょう。

◇川崎市岡本太郎美術館
【開館時間】9時30分~17時(最終入館16時30分)【休館日】月曜(祝日の場合は開館)、祝日の翌日(土日にあたる場合は開館)、年末年始、臨時休館あり【入館料】一般900円※展覧会ごとに異なる【住所】神奈川県川崎市多摩区枡形7-1-5生田緑地内

【プロフィール】
山下裕二(やました・ゆうじ)/1958年生まれ。明治学院大学教授。美術史家。『日本美術全集』(全20巻、小学館刊)監修を務める、日本美術応援団長。

壇蜜(だん・みつ)/1980年生まれ。タレント。グラビア、執筆、芝居、バラエティほか幅広く活躍。近著に『結婚してみることにした。壇蜜ダイアリー2』(文藝春秋刊)。

◆撮影/太田真三 取材・文/渡部美也

※週刊ポスト2020年10月9日号

川崎市岡本太郎美術館:神奈川県川崎市枡形7-1-5生田緑地内

川崎市岡本太郎美術館:神奈川県川崎市枡形7-1-5生田緑地内

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