国内

車椅子を若い女性店員に押させる… 百貨店の迷惑客対処法

車椅子を盾に…

車椅子を盾に…(イラスト/尾代ゆうこ)

 サービス業をしている人なら、避けて通れないのがクレーマー。「オレは客だぞ」と、まるで神のように振る舞うクレーマーもいるが、そもそもビジネスはお互いが対等の関係。店側もできること、できないことを明確にし、客の言うことを全面的に聞く必要はない。そこで、大手百貨店の受付でのケースを例にあげ、困った客への対処法を専門家に教えてもらった。

 * * *
 毎週のように来店する、ある高齢男性に困っていました。「◯日の◯時に行くから」と来店予定を電話してきて、車いすを用意するようリクエストされるのです。男性は歩いて来店され、店で車いすに乗ります。足腰はしっかりしていて、普段は車いすを使っていないんです。

 彼の目当ては、車いすを若い女性スタッフに押させ、店内を回ること。ほかの業務もあるので、1人が彼につきっきりで数時間対応するのが正直大変で……。しかも、買い物はされないんです。男性上司に相談したところ、

「次は私に任せて」

 と言われました。後日、その男性客が来店し、いつものように車いすに乗るのを見計らい、「本日は私がご対応させていただきます」と、上司が笑顔で登場。いつもの女性はどうしたと怒る男性客に対して上司は終始穏やかに対応していました。

 それからその男性は来なくなりました。若い女性と話がしたかっただけかもしれませんが、車いすは本当に必要なお客さまに使っていただきたいので、正直ほっとしています。

●専門家の解説 「強要された過剰なサービスは店の判断で断れる」

 このケースは上司の機転で穏便に解決しましたが、本来、車いすを健常者に貸し、押して案内するのは不必要な過剰サービス。すべての客に同じ対応ができないサービスを続けるのは不誠実になるので、店の判断で断れます」(ネガポジ代表の益田麻実さん)

【プロフィール】
益田麻実さん/ネガポジ代表。大手旅行代理店の顧客相談室にて年間4万件ものクレームに対応。現在は、クレーム対応コンサルタント。

取材・文/村重真紀

※女性セブン2020年10月29日号

関連記事

トピックス

二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
今回のドラマは篠原涼子にとっても正念場だという(時事通信フォト)
【代表作が10年近く出ていない】篠原涼子、新ドラマ『イップス』の現場は和気藹々でも心中は…評価次第では今後のオファーに影響も
週刊ポスト
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
韓国2泊3日プチ整形&エステ旅をレポート
【韓国2泊3日プチ整形&エステ旅】54才主婦が体験「たるみ、しわ、ほうれい線」肌トラブルは解消されたのか
女性セブン