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2020.10.17 13:00  マネーポストWEB

東京23区の「区役所所在地」は「区の中心」なのか? 全区検証してみた

見た目のインパクトは23区でも随一の文京区役所(文京シビックセンター)

 小学校の社会の授業で必ず覚えさせられるのが「県庁所在地」。福島県、三重県、山口県など、いくつかの例外はありますが、基本的には「県庁所在地=その県で最も大きな街」と言っていいでしょう。それなら東京23区の区役所がある場所も、区で最もにぎやかな場所にあるのでしょうか? 調べてみると、色々なパターンがあることが分かりました。

【1】「区内で最もにぎやかな場所」に区役所がある区
……新宿、文京、台東、大田、渋谷、中野、豊島

 区で最もにぎやかな場所に区役所があるのが上述の7区です。新宿区役所は歌舞伎町にあり、豊島区役所はサンシャイン60からすぐ近く。渋谷区役所は109やセンター街から近いお洒落スポットにあります。このほか、文京区(=春日・後楽園)、台東区(=上野)、大田区(=蒲田)、中野区(=中野)も区役所周辺はにぎやかで、「区役所所在地=区の中心」と言えるのではないでしょうか。

【2】「実質的な区の中心」に区役所がある区
……品川、目黒、練馬

「区の中心」の解釈が問題になってくるのが上述の3区です。

 品川区は、代表駅と思われる品川駅の所在地が港区。区内で一番乗降客が多い駅は目黒駅ですが、「目黒区」が存在するだけに、こちらを品川区の代表駅というのは……。この2駅を除外すると、区内で駅前が一番にぎやかな駅は大井町。区役所は大井町の近くです。

 一方、目黒区ですが、上述の通り、目黒駅があるのは品川区。区内で一番乗降客が多い駅は中目黒駅で、区役所も中目黒にあります。20年ほど前までは、「目黒区中央町」(最寄り駅は祐天寺)という所にありましたが、2003年に移転。元・千代田生命本社ビルを区役所として使っています。

 最後に練馬区ですが、こちらは乗降客数だけで見ると、トップは小竹向原。ただ、この数字は、小竹向原が西武と東京メトロの接続駅になっているが故の“数字のマジック”で、実質的なトップは練馬駅です。区役所があるのも練馬。23区でも屈指の豪華な区役所です。

【3】「区の第2の街」に区役所がある区
……江東、杉並、北

 人口変動により「区の中心」が変わりつつあるのが江東区。区役所は東陽町にありますが、区内で乗降客数が最も多いのは豊洲駅で、街の勢いという点でも豊洲に分があります。ただ、豊洲在住者はタワマンに住む新規住民も多いので、東陽町を「第2の街」と括ってしまっては怒られそう。門前仲町~東陽町あたりを広く「区の中心」と捉え、「区役所所在地=区の中心」と考えるのが正しいのかもしれません。

 杉並区は、区内で乗降客数が最も多いのは荻窪。駅前のにぎやかさも阿佐ヶ谷を上回っていますが、区役所は阿佐ヶ谷(南阿佐ヶ谷)にあります。

 杉並と似ているのが北区。区役所は王子にありますが、駅前は赤羽の方がにぎやかで、“商業の街”と“行政の街”との住み分けが出来ているようです。

【4】そもそも「区の中心」が分かりにくい区
……千代田、中央、港、世田谷

 区内に大きな駅がいくつもあり、そもそも「区の中心」が分かりにくいのがこの4区。このうち千代田、中央、港区の区役所は、それぞれ九段下、新富町、御成門が最寄り駅です。地価も猛烈に高いゾーンなので、意図的に中心部を避けたのかもしれません。

 一方、世田谷区は三軒茶屋、下北沢、二子玉川など、区役所所在地候補が目白押し。面積も人口も県レベルで、「区の中心」という概念があまり当てはまりません。世田谷区役所があるのは、「世田谷区世田谷」で、最寄り路線も「世田谷線」。世田谷区=セレブというイメージに反し、区役所は質素ですが、建て替えが決まっています。

【5】区の中心部とは違う場所にある区
……墨田、荒川、板橋、足立、葛飾、江戸川

 こちらの6区は、区役所の場所と、区で最もにぎやかな場所が別です。

・墨田区役所=本所吾妻橋 最もにぎやかなゾーン=錦糸町
・荒川区役所=荒川区役所前(町屋) 最もにぎやかなゾーン=日暮里
・板橋区役所=板橋区役所前 最もにぎやかなゾーン=成増or東武練馬
・足立区役所=梅島 最もにぎやかなゾーン=北千住
・葛飾区役所=京成立石 最もにぎやかなゾーン=新小岩
・江戸川区=最寄り駅無し、バス利用 最もにぎやかなゾーン=小岩or葛西

 足立区役所や江戸川区役所は最寄り駅からも遠く、車が無いと不便な場所。ひとくちに「東京23区」といっても、それぞれ個性があるようです。

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