信千世氏が突然退社を決めたことで、問題も生じている。別のフジテレビ関係者が話す。
「急な退社で有休が消化できないようなんです。コロナ禍ということもあり、厚労省担当は全員カツカツで働いている。上層部も心配しているようですが、結局退社日まで引き継ぎに追われることになりそうです」
信千世氏に聞くと、10月末で退社することを認めたうえで、こう話した。
「退職の旨は、1か月くらい前に会社に伝えています。10月30日が最終日なので、それまでは引き継ぎなども含めて基本的に記者として働くことになります。昨日(10月19日)も調布市の道路陥没の件で取材に行きました。月末まで働きつつ、有休は1~2日くらい取れれば取りたいと思っております」
かなり慌ただしい辞職と“政界入り”であったことがわかる。見方によっては、政界のエリート一家である岸家と安倍家の後継者問題が火花を散らしているようにも感じられる。父・信夫氏がいち早く長男を後継者に指名したのだとすれば、これでまた安倍家の後継問題は宙に浮いたことになる。信夫氏は、安倍氏の実弟として安倍家に生まれながら、後継者のいなかった岸家にすぐに養子に出た。跡継ぎのいない安倍家としては、「今度はこちらが後継者をもらう番だ」と考えてもおかしくなかっただけに、今回の件は様々な憶測を呼んでいる。
まずは信千世氏の政治手腕が注目される。