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2020.11.04 07:00  SUUMOジャーナル

気になるアンチエイジング、住まいの温熱環境が肌の満足度に関係!?

(写真提供:PIXTA)

旭化成建材の快適空間研究所は、住まいの温熱環境(あたたかさ、涼しさ)と居住者の「アンチエイジング」意識・満足度の関係性に着目し、アンケート調査を実施した。「住まいの温熱環境」と「アンチエイジング」には関係があるという。どういったことなのだろう?【今週の住活トピック】
「住まいの温熱環境とアンチエイジング意識・満足度」調査結果について/旭化成建材30代から60代の女性は「肌の若々しさ」が最も気になる「アンチエイジング」と聞くと、筆者などはドキッとしてしまうほど気になるワードだ。
快適空間研究所では、“肉体的・精神的な老化を少しでも抑え、心も身体も健康で、若さ・若々しさを保つこととそのための取り組み”を「アンチエイジング」と定義している。

まず、調査で「どのようなアンチエイジングに興味があるか」を聞いたところ、男女で違いが見られた。男女別のTOP3は次のようになる。
○女性が気になるアンチエイジングTOP3
1:「肌の若々しさ」56.9%
2:「体力の維持」52.8%
3:「気持ちの若々しさ」44.3%
○男性が気になるアンチエイジングTOP3
1:「体力の維持」48.1%
2:「足腰の力の維持」39.6%
3:「脳の力(考える力)の維持」28.7%

男性は全体的に女性よりアンチエイジングへの興味が低く、女性の過半数が気になる「肌の若々しさ」は男性では23.8%しか興味がなかった。

どのようなアンチエイジングに興味があるか(男女別)(出典/旭化成建材「住まいの温熱環境とアンチエイジング意識・満足度」調査結果についてより転載)

「肌の若々しさ」は、さらに女性でも年代によって興味の度合いが異なり、30代~60代で高いものの70代では過半数を割る46.8%に下がり、「体力の維持」や「足腰の力の維持」が逆転して上位に上がる。

住まいの温熱環境が「肌の状態」の満足度と関係ありさて、この調査で旭化成建材らしいのが、住まいの温熱性能別に対象者を分類していることだ。分類方法は、実際の住宅全体の断熱性能と高い相関があるといわれる「窓ガラスの種類」により、シングルガラス:温熱性能「低」、ペアガラス:温熱性能「中」、Low-Eペアガラスまたはトリプルガラス:温熱性能「高」となっている。

この分類で、女性に「冬の肌の状況(乾燥・みずみずしさ)に満足しているか」を聞くと、温熱性能が高い住まいに暮らす女性ほど、「肌の状況」に満足している割合が高いという結果が出た。

冬の「肌の状況(乾燥・みずみずしさ)」に対する満足度(住まいの温熱性能別)(出典/旭化成建材「住まいの温熱環境とアンチエイジング意識・満足度」調査結果についてより転載)

また、室内の温度・湿度の「満足度」と冬の「肌の状況(乾燥・みずみずしさ)」満足度の関係を調べると、冬の「室内の温度」の満足度と「肌の状態」の満足度の相関係数は0.623、冬の「室内の湿度」の満足度と「肌の状態」の満足度の相関係数は0.705となり、いずれも相関関係にあることが分かったという。相関係数が高い、湿度のほうが肌の状態との関係性がさらに深いようだ。

温熱環境を高めるための、住まい手の行動がアンチエイジングには重要この調査を担当した、快適空間研究所の主任研究員濱田香織さんに、調査結果について詳しく聞いてみた。
まず、この調査はアンケートによるものなので、実際に肌の状態を測定しているのではなく、回答者の主観として満足しているかどうかを分析している。ただし、これまでの研究論文などで、室内の温度や湿度と肌の水分量には関係性が高いという結果が出ているという。

また、温熱環境を正確に言うと、暑い寒いという体感に影響を与える6つの要素からなる環境のこと。温度、湿度、気流速、室内表面温度の4つの建築側要素と、活動状態(代謝量)と服装(着衣量)の2つの人体側要素からなっているという。アンケートでは、回答者にわかりやすいように「温熱環境(あたたかさ、涼しさ)」と表記して調査している。

こうしたことを踏まえて、再度調査結果を確認しよう。たしかに、住宅の温熱性能が高いほど肌の状態の満足度も高いという関係性が見られる。が、温熱性能の高い家に住めば肌の状態がよくなる、といった単純なものではない。

肌の状態は、特に室内の温度と湿度との相関性が高いが、温熱性能の高い住宅では外気温の影響を受けづらいので、適切な室温を保ちやすい。また、温熱性能が低い住宅では、加湿器などで室内の湿度を上げると窓や壁に触れた空気が冷えやすいので、そこで結露を起こしてしまう。つまり、性能が高い住まいであれば、効率よく適度な温度や湿度を維持しやすいということが、肌の満足度に関係してくるのだろう。

住まい手の生活上の工夫も必要だ。「エアコンを長時間使って空気が乾燥したときに加湿器を使ったり、室内に植物を置いたりなど、室内の温度や湿度に気を配ることも、肌にとっては大切なことでしょう。室内に温湿度計をおいてこまめに室内環境をチェックするのもおすすめです。」と濱田さんは言う。

さて、これからは乾燥した日々が続く季節になる。女性には最も気になる「お肌のうるおい」。筆者自身もこの調査結果を見て、アンチエイジング効果があると言われるクリームを塗るだけでなく、室内の温度や湿度にも気を配ろうと思った次第だ。

(山本 久美子)

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