もちろん、これら不備が見つかったワクチンはすべて廃棄処分となったが、それでも事態収束とはいかず、疾病管理庁トップが自ら予防接種を受けて安全性をアピールするなど“火消しパフォーマンス”に躍起となる事態にまで発展した。
「韓国は国内外10社の製薬会社が製造したワクチンを使用していますが、この中にはフランス製のワクチンも含まれる。韓国内では『死者が出たワクチンは中国製だった』という流言飛語も飛び交ったほどです」(河氏)
中国製ワクチンには“前科”がある。製薬会社は因果関係を否定しているものの、2014年に中国国内でB型肝炎ワクチンを接種した10数人が死亡する事故が起きたほか、多くの偽造薬品が市中に流通、信頼性に疑いが持たれているからだ。こうした粗悪品が韓国に流れ込んでいるのではないかと、韓国国民は疑心暗鬼に陥っている。
※週刊ポスト2020年11月20日号