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2020.11.19 11:47  産経ニュース

ヴァン・ヘイレン追悼のヤングギター誌、異例の1万部増刷

ヴァン・ヘイレン追悼のヤングギター誌、異例の1万部増刷

 先月6日に65歳で亡くなった米ロックギタリスト、エディ・ヴァン・ヘイレンさんの特集を組んだ老舗ギター月刊誌「YOUNG GUITAR(ヤング・ギター)」の12月号が驚異的な売れ行きをみせ、急遽(きゅうきょ)増刷が決まった。スマートフォンの普及による出版不況のなか、同誌のような専門誌の増刷は異例で、業界で話題となっている。(岡田敏一)

 同誌の公称発行部数は6万部。12月号はエディさんを表紙に据えた“追悼総力特集”と銘打ち、彼の演奏の特徴や功績を楽譜などとともに紹介。米のスティーヴ・ヴァイさんや日本のロックユニット、B’z(ビーズ)の松本孝弘さんら、国内外の有名ギタリストの追悼コメントなども掲載し、通常より32ページ多い特別号とした。

 熱い内容が愛読者の心をつかんだのか、発行元のシンコーミュージック・エンタテイメント(東京都)によると、11月10日の発売から2日後の12日には全国の書店から姿を消し、通信販売のアマゾンの在庫もなくなったという。そこで、16日に1万部の増刷を決定。26日には全国の書店やアマゾンで購入できるようになるという。

 同社の社長室付プロモーション担当の阿部裕行さんは「彼の訃報は世界的なニュースだったので、かなり反響があるとは思っていたが、増刷になるとは予想外で驚いている」とし、「増刷は少なくともここ20年では一度もない」と話す。

 出版科学研究所によると、昨年までの月刊誌・週刊誌の推定販売金額は、平成9年をピークに22年連続でマイナス。同誌をはじめ、ウェブ媒体が幅を利かせるロック音楽系のような専門性の高い雑誌は、苦境にあえいでおり、今回のような増刷は極めて異例といえる。

 同誌は昭和44年に新興音楽出版社(現シンコーミュージック・エンタテイメント)が発刊。毎月10日発売で、国内外の技巧派ロック・ギタリストの演奏法や使用するエレキギター、機材などを紹介している。当初はフォークギターに関する内容が中心だったが、日本でもヘヴィ・メタルやフュージョンなどが人気となり、現在のようなエレキギターが中心の雑誌となった。

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