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2020.11.28 13:00  マネーポストWEB

浦和8兄弟の末っ子「浦和美園」、埼スタお膝元の注目度急上昇のワケ

浦和美園のシンボルといえば、やっぱり「埼玉スタジアム」

 住んでみたい街の理想と現実には、得てして大きな差があるものだ。憧れのあの街は果たして本当に素敵な街なのか? まったくノーマークだけど、実は住みやすい街は? 今回は「浦和美園」(埼玉県さいたま市緑区)について、ライターの金子則男氏が解説する。

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 2020年の東京五輪は延期されてしまいましたが、日本中が熱狂したスポーツイベントといえば、2002年のサッカーW杯日韓大会。丸1か月にわたり、日本中がサッカー一色になった大会で、日本戦の初戦が行われたのが埼玉スタジアムです。浦和レッズの本拠地として、さらにサッカー日本代表戦、高校サッカー決勝などで使用される「埼スタ」の最寄り駅は浦和美園。“住む場所”という印象は薄いかもしれませんが、近年急激に注目度が高まっています。

 鉄道は埼玉高速鉄道のみ。同線は東京メトロ・南北線に乗り入れており、飯田橋、四ツ谷、永田町などにダイレクトでアクセスできます。岩槻方面への延伸計画がありますが、現状は始発駅なので、座って通勤通学が可能。埼玉高速鉄道は、運賃が高いことで知られていますが(飯田橋、四ツ谷、永田町まで片道730円)、2018年に通学定期の値下げが実施されました。

 道路状況は、判断が難しいところです。すぐ近くには東北自動車道の浦和インターチェンジがあって、遠出するにも都心に行くにも便利。東西方向には国道463号(越谷浦和バイパス)もあり、駅周辺は歩車分離がしっかり出来ていて、一見便利なように見えます。ロードサイド型の店舗も多く、車は必須アイテムです。

 ただ、埼玉スタジアムでイベントがあれば、周辺が大渋滞するのは言わずもがな。浦和インターチェンジ付近やイオンモール浦和美園近辺は、かなりの渋滞スポットですし、駅を離れると、途端にひなびた風景になり、ガードレールも歩道もない田舎道になるので、都会の運転に慣れたドライバーは要注意です。

◆URが大々的に開発中

 旧・浦和市には、浦和、東浦和、西浦和、南浦和、北浦和、武蔵浦和、中浦和、浦和美園と、「浦和」が付く駅が8個もあり、最も新しいのが浦和美園。いわば8兄弟の末っ子ですが、一番勢いが感じられるのは浦和美園です。駅のすぐそばには巨大なイオンモールがあり、休日ともなれば、浦和美園住民だけでなく、遠方から人がわんさかやって来ます。ここだけであらゆる買い物や娯楽が完了するので、街を出る必要がありません。その他、家電量販店やホームセンター、ドラッグストアやコンビニなどもしっかり揃っています。

 駅付近はURを中心に大々的な開発が行われており、戸建てやマンションが続々と建設中。一帯には、まだ埼玉スタジアムが2個や3個は作れそうな土地もあるので、住民が増えれば出店も相次ぎ、街は益々にぎわっていきそうです。数年後には、順天堂大学が県内最大級の病院を作る予定で、住民としては嬉しいところでしょう。

 通常、このコーナーではワンルーム・1K・1DKの家賃相場を紹介していますが、浦和美園に関してはあまり意味が無いはず。というのも、この街はファミリー向きの街で、単身者向きの物件が多いわけではありません。ファミリータイプの新築マンションは、数年前なら2000万円台の物件もありましたが、現在は3000万円以上が主流。新築一戸建ても3000万円台で手に入ります。

 鉄道運賃が高いのに加え、代替路線がないこと、都心まで小一時間は掛かること、サッカーの試合がある日はにっちもさっちもいかないほど駅が混むこと、日中は1時間に5本しか電車がないこと、開発途中の街ゆえ、夜の独り歩きが怖いような場所があることなど、ツッコミどころはいくらでもありますが、それらを補って余りある魅力は、これまでご説明した通り。都市計画が着々と進行しているので、子供の成長と街の成長を見比べられるようなファミリーにはピッタリの街だと思います。

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