将来を見据えた判断とはいえ、苦労もある。
海外出身の部屋持ち親方は武蔵川親方(元横綱・武蔵丸)、友綱親方(元関脇・旭天鵬)らの例があるが、「高砂」の名跡を継げば一門をまとめる“総帥”となる初のケースだ。
「今はコロナで中止されているが、一門の連合稽古などを取り仕切る立場となる錦島親方やおかみさんの職責は重い。錦島親方の場合、部屋を切り盛りすることになる奥さんもモンゴル出身で戸惑うことも多いかもしれない。同じ一門の八角理事長(元横綱・北勝海)とともに、高砂親方が定年後も折に触れてサポートしなくてはならない」(同前)
定年消滅は世の流れだが、協会の再雇用も楽隠居とはいかないようだ。
※週刊ポスト2020年12月11日号