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矢本悠馬の演技が面白い「ビミョーな相棒」役で増す存在感

地味に存在感を放つ矢本悠馬

地味に存在感を放つ矢本悠馬

 ドラマを面白くするのは主演の役者だけではない。確かな演技力を持つ脇役がいて、初めて話が面白くなる。そんな脇役の中で最近、存在感を出しているのが矢本悠馬(30才)だ。彼の魅力についてコラムニストのペリー荻野さんが解説する。

 * * *
 福士蒼汰がズボンに羽織という和洋折衷ファッションに身を包み、風のように現れたNHK BSプレミアム『明治開化 新十郎探偵帖』。

 明治初期の東京で、洋行帰りの警視庁特命探偵の結城新十郎(福士)が、難事件を解決する。第一話では、成金豪商が自ら主催した仮装パーティーの真っ最中、大勢の招待客の目の前で毒付きナイフで刺殺された事件を探索。ナイフが刺さった角度や被害者の仮装スタイルなどを検証し、意外な犯人を割り出した。

 ここで気になるのが、泉山虎之介(矢本悠馬)の存在だ。虎之介は勝海舟(高橋克典)の剣の弟子だが、事件を推理するのが大好きで、勝手に「相棒ではないか」と新十郎の相棒宣言。独り言を英語でつぶやいたりする新十郎に「なんだ?」と困った顔をしつつも、ついていく。

 困った顔をしつつも喜んでついていく矢本悠馬といえば、ドラマ『今日から俺は!!』を思い出す人も多いはず。ここでは、ツッパリ主人公の三橋(賀来賢人)と延々おバカなバトルを続ける今井(仲野太賀)についていく谷川安夫役。番組サイトでも「チビで弱いが態度はでかい」と清々しい紹介をされている。

 また、「ジャンボ宝くじ」のCMジャンボ兄ちゃんシリーズでは、長男サトシ(妻夫木聡)、長女リホ(吉岡里帆)、次男リョウ(成田凌)、次女ミオ(今田美桜)と暮らす三男ユウマに。宝くじについて日々、熱いアイデアを繰り出すジャンボ兄ちゃんサトシについていく。

 ドラマには数多くの「バディ」が登場してきたが、それとは少し違うビミョーな相棒、子分、弟分。いつも強烈な人物の横にいるが、あんまり役に立っていないような…とも思えるが、実際は横で困ったり、コケたり、呆れたりする人物がいるからこそ、横にいる人物の変人ぶりや暴走ぶりが際立つ。

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